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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】早くも来季の構想着手へ FAの注目選手は…

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勝利を祈りジェット風船を飛ばす阪神ファン。優勝を狙えるチーム造りが求められる
勝利を祈りジェット風船を飛ばす阪神ファン。優勝を狙えるチーム造りが求められる

 浅村(西武)や西(オリックス)らのFA獲得作業は誰が陣頭指揮を執るのかー。今週中に行われる阪神・坂井信也オーナー(70)と金本知憲監督(50)のトップ会談では来季以降のチーム造りの方向性と推進役を決めなければなりません。阪神は73試合消化時点で35勝37敗1分の借金2ながら広島に次ぐ2位(7日現在)。リーグ全体の低勝率に助けられていますが、戦いぶりは一進一退です。今季の優勝を目指しながら、一方では来季構想に着手しなければならない時期なのですが、トップ会談では2つの重大懸案を定めなければならないでしょう。

 阪神の順位を聞いて、少し耳を疑いますよね。73試合消化時点で35勝37敗1分の借金2(7日現在)。いつものシーズンなら4位ぐらいの成績ですね。それでもリーグでは広島に次ぐ2位。この時点で貯金のあるチームが広島だけ…という前例のないようなペナントレースの展開が阪神の追い風?になっているのでしょうか。シーズン開幕から誤算だらけの戦いでもまだまだ優勝のチャンスが残っているのです。

 「今年は大チャンスやったんや。開幕前、多くの評論家が身びいきではなく阪神優勝を予想していただろ。それだけ戦力はあったはず。しかし、ロサリオの不振に始まり若手野手の伸び悩みなど誤算の連続で勝てなかった。色々と言いたいことはあるけど、それでも2位にいるんだからまだチャンスは残っている。大ラッキーを生かして頑張って欲しいよね」とは阪神OBの言葉ですが、ホントに大ラッキーの展開を生かすも殺すも今後の戦い方次第ですね。

 球宴期間(12日~15日)まで残り4試合の状況で、最後の3連戦が広島戦(マツダ)。ここで直接対決の広島に3連勝すれば、13年ぶりの優勝という果実はもっとクッキリと見えてくるかもしれません。声を枯らして応援している阪神ファンのためにも今までの戦いをリセットして頑張って欲しいものです。

 そして、戦いの舞台裏では前半戦をターンする時点で重要な会談がセットされていますね。阪神の坂井信也オーナーと金本監督のトップ会談です。もちろん会談といっても、前半戦の戦いを終えた指揮官を慰労する意味も大きいのですが、同時に前半戦を戦い終えた評価や感想の中で、来季以降のチーム造りをどのように進めていくのか…。両者は膝を詰めて方向性を決めていかなければなりません。

 真夏の会談が、どうして重要な会談になるのか…。それは金本監督自身の契約内容に起因しますね。金本監督は2016年から2年契約を結び、2017年シーズン終了後、つまり昨季のシーズン終了後に改めて3年契約を締結しています。関係者によると年俸2億円で、阪神はどのような状況下でも3年間の年俸は支払う内容だそうです。

 となれば、今季が何位であろうとも、金本監督の来季続投は既定路線で揺るぎません。しかし、来季はそれだけに重要なシーズンになります。もし、今季V逸で来季も低迷となれば3年目(都合5年目)を継続することはファンやマスコミの反発も含めて厳しい状況になるからです。となると、来季のチーム造りはどうなるでしょうか?

 「今季の優勝の望みがある中で来季の話をするのは早すぎる。しかし、シーズン中盤になってくれば当然、来季のチーム造りの話になる。そうでないとオフの戦力補強が間に合わないからね。来年は金本監督の4年目。もう待ったなし。大型補強に舵を切ることになるのではないか。そうでないと3年契約の3年目は厳しいだろう。来季が成績不振なら3年目は厳しいはずだ」

 チームの関係者はそう話しました。

 坂井オーナーも金本監督もこうした将来展望が頭の中にないはずがありません。来季に向けたチーム造りの方向性が当然のように話題となるはずですね。そして、過去2年半の状況から見ても、大型補強による戦力アップに舵を切らざるを得なくなるはずです。これ以上、若手の成長だけを待ってはいられないからです。

 すでに球団側はオフのFA補強を視野に、様々な調査を開始しているでしょう。なかでも地元の大阪桐蔭高出身で今季FA権を取得した西武の浅村栄斗内野手(27)や同じくFA権を取得したオリックスの西勇輝投手(27)らが注目する選手になるでしょう。

 浅村は今季も73試合出場時点で打率・302、本塁打16、打点58。西武の主砲としてチームの首位躍進を支えています。チーム打率・244、本塁打42、得点280がいずれもリーグ最下位の阪神とすれば喉から手が出るほど欲しい選手です。 西も今季は13試合登板で5勝6敗、防御率2・76ですが、オリックスの先発ローテーションの一角として不動の地位を築いています。内外角に変化球を制球よく投げ込むスタイルはむしろセ・リーグ向きかもしれませんね。

 浅村の今季年俸は2億1000万円。西は1億2000万円(いずれも推定)です。もし、トップ会談で獲得プランが浮上し、継続審議となるなら阪神は巨額資金を用意する必要があります。

 もちろん、今季の最終順位も大きく影響するでしょう。逆転優勝なら、こうしたFA戦略は露と消える可能性もありますね。しかし、FA戦略を前に進めるならシーズン後半から本格調査を含めた作業に着手しなければなりません。坂井オーナーと金本監督の会談ではこれまで通りの若手育成路線か大型補強へ舵を切るのか…が定まるはずです。なぜなら、このタイミングで決めないとFA補強は手遅れになるからですね。

 そして、もしFA戦略がGOサインとなった時、誰が補強戦略の推進役になるのか?も大きなポイントになります。現在の阪神球団にはGM不在です。巨額資金の捻出を決済する最終責任者が誰なのかも極めて微妙ですね。阪神電鉄本社ー球団の意思が一本化され、補強作業の中心的な人物を選定しなければFA補強もうまく前には進まないでしょう。こうした部分にも焦点を当てながらオーナーと監督の話し合いは行われなければなりません。

 いずれにせよ、前半戦ターンのタイミングで行われるトップ会談の話し合いの行方が、今季の残り試合と来季に大きな影響を及ぼすはずです。球宴期間中も阪神から目は離せませんね。

植村徹也(うえむら・てつや) 植村徹也(うえむら・てつや)  1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長、サンスポ特別記者、サンスポ代表補佐を経て産経新聞特別記者。阪神・野村克也監督招聘(しようへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。ラジオ大阪(OBC)の金曜日、午後10時から「NEWS TONIGHT いいおとな」( http://www.obc1314.co.jp/bangumi/iiotona/ )の『今日のトラコーナー』や土曜日午後6時45分からの「まさとと越後屋のスポーツ捕物帖」( http://www.obc1314.co.jp/bangumi/okini/ )、に出演中。「サンスポ・コースNAVI!」( http://www.sanspo.com/golf/tokushu/golf-t24944.html )ではゴルフ場紹介を掲載、デジタルでも好評配信中。

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