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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】ロサリオ大噴火の予言! 3.4億円砲が覚醒の根拠、そして諸刃とは…

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開幕7試合4勝3敗の金本阪神。期待のウィリン・ロサリオ内野手も打率・222、本塁打1本と波に乗れなかったが、春眠から覚醒する予兆が =東京ドーム(矢島康弘撮影)
開幕7試合4勝3敗の金本阪神。期待のウィリン・ロサリオ内野手も打率・222、本塁打1本と波に乗れなかったが、春眠から覚醒する予兆が =東京ドーム(矢島康弘撮影)

 あと少しでロサリオは大噴火!? 金本阪神は開幕7試合消化時点で4勝3敗。藤浪の不調で2試合、勝てる試合を落としましたが、全般的には及第点の滑り出しです。打撃陣ではウィリン・ロサリオ内野手(29)が打率・222、本塁打1本と波に乗れません。しかし、韓国ハンファ時代を知る球界関係者は「彼はもう少しで必ず打ち始める」。春眠から目覚めると予言したのです。春季キャンプを騒然とさせた打撃が復活なら打線の得点能力は向上します。ロサリオ覚醒の根拠とは何か-。そこにはもろ刃の剣の要素も含まれます。

■キャンプで見せてた理想的な打撃…春眠の解ける時期とは

 やはり戦力はあるな…というのが第一印象ですね。開幕7試合の時点で4勝3敗。貯金は1ですが、試合内容はもっと勝っていても不思議ではないですね。藤浪が投げた2試合は彼自身の自滅で敗れましたが、開幕第2戦の巨人戦は4点リードでした。勝てる試合を落とした印象が強いでしょう。巨人戦の3戦目も秋山が岡本に浴びた逆転本塁打は梅野が内角高めを要求するミスリード。ネット裏から批評を受けましたね。

 「藤浪以外の投手陣についてはほとんど計算通り。メッセンジャーも直球に球威がない、といわれていたが、蓋を開けると変化球を多く投げるモデルチェンジで相手打線を翻弄している。マテオやドリスを中心とするリリーフ陣も悪くはない。あと少し点を取れるようになれば、もっと投手陣は楽になるんだ」とは阪神OBの言葉。まさにその通りですね。

 打撃陣はここ5試合では3点を取るのがやっとの状態。僅差のゲームを投手陣が踏ん張って抑えていますが、いつまでも打線の得点能力が上がってこないと苦しいでしょう。先発の見切りが早くなり、リリーフ陣がフル回転を余儀なくされますね。登板過多の影響が梅雨時期以降にボディーブローのように効いてきますね。

 打線の得点能力が上がってこない最大の理由は4番の不振です。球団史上最高額の年俸3億4000万円で獲得したロサリオが7試合消化時点で打率・222、本塁打1本。春季キャンプでは凄(すさ)まじい長打力を披露して周囲を騒然とさせましたが、オープン戦では打率1割台の不振に陥り、開幕後も巨人戦で放った1本塁打だけ。ポツンポツンとヒットは出るのですが、豪快な打撃とはほど遠い状況です。

 「ロサリオは打つときに右足を後ろに引くやろ。あれでは外角の変化球はまず本塁打にならない。他球団はロサリオのホームランゾーンをほぼ掌握した。やや内角寄りの直球、甘い変化球はほとんど放(ほう)り込む。だから、そこには投げてこない。外角の変化球主体だよ。ヒットならOKという配球になるから今後も苦しいやろな」とは阪神OBの分析です。

 本当にそうであれば、ロサリオの春眠は解けることなく、打線の状態も上がってこないことになります。阪神にとって由々しき事態ですね。

 しかし、韓国ハンファ時代を知る球界関係者は自信満々に「そんなに心配しないでいい。あと少し時間をもらえれば必ず打ち始める。大丈夫」と予言するのです。その根拠はロサリオの打撃フォームにあると言います。

 ロサリオが柵越えを連発していた春季キャンプとオープン戦以降の打撃フォームには決定的な違いがあると分析します。それはキャンプ時は(1)早めにトップの位置ができて(2)そこから投球を自分のミートゾーンに呼び込み(3)バットが最短距離でボールを捉える-だったのです。ところが、オープン戦以降はトップの位置ができる前に体の軸が前にブレ、投球を呼び込むことができずに逆に迎えに行っている、といいます。結果として右足が浮いて引いてしまうというわけです。

 では、キャンプで見せていた理想的な打撃フォームはなぜ? どうして? 消えたのでしょう。そこに「あと少しで打ち始める」という根拠が隠されていたのです。

 「ロサリオにとっては開幕以来、対戦する投手がほとんど初めての相手なんだ。どんな球種を投げてくるのか。どんなタイプなのか、ほとんど掴(つか)めないまま打席に入っている。心理的に不安感が凄く出ている。そうしたメンタルの部分で投球を自分のミートポイントまで呼び込めず、迎えにいく原因になっている。しかし、後6試合ほどで他球団との対戦も2巡目を迎える。ロサリオ自身の内面に相手の特徴や配球が掴め始めるから、打席での姿が変わってくるはずだ。そうすれば打ち始めるよ」と球界関係者は言い切りました。

 実はロサリオは韓国ハンファ時代も春先より夏場以降が強い傾向がありました。もっと言うなら2016年の韓国1年目よりも2年目の方が三振数も90→61と減り、打率や出塁率、長打率すべてで向上しているのです。

 ロサリオはあの風貌に似合わず? 相手投手やバッテリーのことを研究し、対応策を練って成績を向上させていったのですね。こうした傾向はメジャー在籍時にも見受けられます。捕手をやっていたこともあってデータ分析などには長けた能力があるのでしょう。

 敵を知り、己を知れば百戦危うからず…という格言もあります。ロサリオがセ・リーグ5球団との対戦を終え、次回の対戦までに敵を丸裸にしていれば、打席ではもっとドッシリ構えるようになるはずですね。

 「ロサリオはキャンプで左方向にドカンドカンと放り込んでいたが、本来は右中間に放り込むタイプ。右中間に打つ打球が球速の遅い変化球でバットのヘッドが走り、左方向にも飛ぶ、というのが理想なんだよ。引っ張り始めたらダメとも言える。どうして右中間に大きいのが打てるか。投球を自分の懐まで呼び込めるからさ。復調の鍵を握るのもそこなんだ」とは球界関係者の話ですね。

 韓国ハンファ時代は2シーズン、いずれも30本塁打、100打点、打率3割以上をマークしました。だからこそ阪神は米大リーグ・レイズなどとの争奪戦を制して、3億4000万円という破格の年俸で迎え入れたのです。何かの偶然で韓国リーグで活躍できたわけではありません。サクセスストーリーを紐解(ひもと)けば、今後の活躍を予言できるというわけですね。

 しかし、「あと少しで爆発する」という予言はもろ刃の剣の要素も詰まってはいます。他球団との対戦が2巡目、3巡目になっても良化の兆しが見えなければ打撃不振の根本的な理由が変わってくるはずです。ロサリオはオープン戦の不振の頃、日本の投手のレベルの高さに驚いていたそうです。敵を知れば本当に不振から脱出して、日本プロ野球のレベルを超えられるのか…。もしダメならそれが実力という絶望的な展開に陥るでしょうね。少し気の長い話かもしれませんが、後2週間、ロサリオには「経過観察」が必要ですね。   =続く(特別記者・植村徹也、毎週日曜に掲載)

植村徹也(うえむら・てつや) 植村徹也(うえむら・てつや)  1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長、サンスポ特別記者、サンスポ代表補佐を経て産経新聞特別記者。阪神・野村克也監督招聘(しようへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。ラジオ大阪(OBC)の金曜日、午後10時から「NEWS TONIGHT いいおとな」、の『今日のトラコーナー』や土曜日午後6時45分からの「まさとと越後屋のスポーツ捕物帖」、に出演中。「サンスポ・コースNAVI!」ではゴルフ場紹介を掲載、デジタルでも好評配信中。

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