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【新幹線台車亀裂】マニュアルに反して鋼材削る、川重会見で謝罪…強度不足の146台を交換へ

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JR西日本新幹線の重大インシデントについて謝罪する(左から)川崎重工の小河原誠・常務取締役車両カンパニープレジデント、金花芳則・代表取締役社長、志磨貴司・車両カンパニー品質保証本部長=神戸市中央区(永田直也撮影)
JR西日本新幹線の重大インシデントについて謝罪する(左から)川崎重工の小河原誠・常務取締役車両カンパニープレジデント、金花芳則・代表取締役社長、志磨貴司・車両カンパニー品質保証本部長=神戸市中央区(永田直也撮影)

 JR西日本の新幹線のぞみの台車に破断寸前の亀裂が見つかった問題で、台車を製造した川崎重工業が、作業時のマニュアルに反して、台車枠の鋼材を薄く削っていたことが28日、分かった。川重が記者会見で明らかにした。底面の溶接不備が発端となって亀裂が生じ、周辺の鋼材が薄く強度が不足したことから、亀裂が広がったとの見解を示した。

 今回亀裂が生じた台車以外にも、鋼材の厚さが基準に満たない台車がJR西に100台、JR東海に46台ある。超音波による検査で安全性を確認しながら1年以内に順次、取り換え作業を進めるという。川重は、交換に必要な台車枠の製造費を全額負担すると表明した。

 神戸市で記者会見した川重の金花芳則社長は「多大なるご迷惑とご心配をかけた。深くおわびする」と謝罪。月額報酬の5割を3カ月返上すると発表した。

 台車枠は厚さ8ミリの鋼材をロの字形に加工したもの。亀裂は幅約16センチの底面を貫き、高さ約17センチの両側面で約14センチに達していた。

 川重とJR西によると台車枠は加工後、鋼材の厚さが7ミリ以上あることが求められていたが、底面の亀裂部分を調査したところ、厚さが最も薄い箇所で4.7ミリだったことが判明した。底面に「軸バネ座」と呼ばれる部品を溶接する際、接着面をなめらかにして隙間が生じないようにするために鋼材を削っていたという。

 川重が台車製造時の注意事項などを記した「作業指導票」は、台車枠の表面を削ることを禁じていたが、現場の作業責任者が内容を十分に理解しておらず、削り込まれた鋼材の確認も行っていなかったという。また、溶接作業時の不備で鋼材内部に割れが生じていた恐れもあるという。

 同日、大阪市内で記者会見したJR西の来島達夫社長は「メーカーと鉄道事業者が一体となって安全を担保する必要がある。メーカーには製造時の検査確認と品質保証を求めたい」と話した。

 鋼材の厚さが基準に満たない台車は、東海道・山陽新幹線で使用されている。

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