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【風・学校の頭髪指導(2)】染色に厳しい日本社会、「見た目」は大事…社会の考え方変わらない限り「地毛登録」なくならない?

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染色に厳しい日本社会、「見た目」は大事…社会の考え方変わらない限り「地毛登録」なくならない?

風・学校の頭髪指導(2)更新
学校の頭髪指導 1/1枚

 学校が頭髪指導を重視する理由として、「見た目」に重きを置く日本社会の風潮を挙げないわけにはいかない。大阪府立高校の定時制で教壇に立つ30代の男性教諭からはこんな意見が寄せられた。

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 《就職面接の際に茶髪と黒髪(の生徒)が来たら、きちんと人物で評価するのでしょうか?》

 「格好をつけている」「チャラチャラしているように見える」。茶色に染めた髪がマイナスに働く理由といえば、こんなところだろうか。

 服飾業界などでは、あえて奇抜な髪形・髪色にすることが仕事上必要なこともある。アパレルショップの店員が上司から茶色に染めるよう指示され、拒否したら解雇された-というケースもあったと聞く。

 だが、おおむね日本社会が茶髪・金髪などの染色に厳しいのは事実だろう。

 就業規則や服務規定で髪を茶や金色に染めることを禁止している会社は多い。業種・部署によって差はあるが、一般的に銀行や証券・保険会社、ホテル、旅館、百貨店などは服装や頭髪など、身だしなみに対する規制が厳しい業界だとされている。役所などの公的機関はほぼNGだ。

 30代の男性教諭の勤務する学校では、もともと髪色の明るい生徒や天然パーマの生徒には、一筆書いてもらういわゆる「地毛登録」を行っているという。

 《もしも社会全体が髪の色など見た目に関係ない(とらわれない)のなら、われわれ教員は頭髪指導をする必要がなくなるとも思います》とした上で、《もっといい方法があるかもしれませんが、現状このような方法をとらざるを得ないのではないでしょうか》とつづっていた。

 頭髪指導がなくならないのは、社会の“考え方”が変わらないからかもしれません。(原)

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 【用語解説】大阪の頭髪黒染め強要訴訟

 今年10月、大阪府立高校3年の女子生徒(18)が生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう強要されたとして、損害賠償を求めて府を大阪地裁に提訴した。生徒側は、黒染めを繰り返させられて頭皮がボロボロになり過呼吸で不登校となったほか、ペナルティーを理由に学校行事への参加を禁止され、クラスに机も置かれなくなったと主張。これに対し、府は、机の件は不適切だったとしながらも「(学校側は)生まれつきの髪色になっていないと判断した」と反論し、全面的に争う姿勢を示している。この問題を受け、大阪府教育庁は府立高137校を対し、頭髪指導の現状についてアンケートを実施し、結果を公表。8割が地毛が黒くない生徒についての情報を把握している一方で、9割が校則などで脱色・染色を禁止していることが明らかになった。

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