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【関西の議論】「早く起きることが苦痛」塾通い・スマホで体内時計リズム〝崩壊〟、寝不足の子供続出…睡眠教育の効果は

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「早く起きることが苦痛」塾通い・スマホで体内時計リズム〝崩壊〟、寝不足の子供続出…睡眠教育の効果は

関西の議論更新
試験前の1週間、昼食後に全校生徒が15分間の仮眠をとる「加古川シエスタ」。校内放送を合図に生徒たちが机に伏せ、オルゴールの音色も流れる。生徒たちから「すっきりした」などと好評だ=兵庫県加古川市の市立加古川中学校 1/2枚

 睡眠障害に伴う体調不良で、授業中の居眠りなど日常生活に支障が生じている子供が増えている。「怠け者」と周囲から誤解され、授業にもついていけず、最悪のケースだと不登校になる。兵庫県内の専門医療機関には、全国から睡眠に悩む子供たちが訪れる。塾通いやスマートフォンの長時間利用などで夜型生活に変化し、昼夜のサイクルと体内時計のリズムが合わなくなって体調不良を訴えるケースが多いようだ。教育現場では仮眠の時間を設けるなど、生活習慣を改善する「睡眠教育」の取り組みも進められている。(坂田弘幸)

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日本で唯一の子供の入院治療施設

 兵庫県立リハビリテーション中央病院(神戸市西区)の「子どもの睡眠と発達医療センター」には、朝から親に付き添われた小学生から高校生までの来訪者の姿がみられる。「夜に寝付けず、いつも寝不足感がある」「腹痛やめまい、立ちくらみが治まらない」といった症状を訴える子供が多いという。

 同センターは、子供の睡眠に関する専門的な入院治療を行う国内唯一の施設。昨年は全国から延べ約4300人の子供が訪れ、受診した。人によって原因や症状は違うが、多くが睡眠不足による体調不良の状態を表す「睡眠障害」だ。

 具体的な症状として頭痛や発熱、関節痛などの身体疾患のほか、鬱といった精神疾患に至ることも。菊池清センター長は「大人の期待に応えようとする頑張り屋の子供が多く発症している」とした上で、「慢性的な睡眠不足は子供だけでなく大人も体調不良につながる。適切な睡眠時間の確保が必要だ」と話す。

 睡眠を促すメラトニンといった薬物治療や、朝になると寝ていてもタイマーで光を浴びる高照度光療法、規則正しい食事や運動で正常な睡眠リズムを身につける治療などが行われる。しかし完治まで時間がかかるといい、長くて3~4年要するケースもある。

「睡眠負債」で病気のリスク

 個人差はあるものの、小学生は10時間、中学生は9時間が適切な睡眠時間とされている。菊池センター長は「脳は寝ている間に育つ。睡眠不足だと集中力が低下し、記憶力も落ちるイライラした状態になりやすい」と指摘する。

 総務省の生活基本調査(平成23年度)によると、10~14歳の平均睡眠時間は8時間35分と、理想の睡眠時間より短いのが実態のようだ。

 同病院の豊浦麻記子小児科部長は、治療を受ける子供たちに共通して、本人や親が自覚のないまま、幼少期からのわずかな睡眠不足が蓄積している点を挙げ、「毎日1時間の睡眠不足が蓄積すれば、体に支障をもたらすこともある」と警鐘を鳴らす。

 こうした状態は「睡眠負債」と呼ばれ、さまざまな病気のリスクを高めるとされている。睡眠不足を回避するためには睡眠の質も問われる。豊浦部長は、目覚めない睡眠▽午後7時から午前7時の間に寝るようにする▽寝る時間と食事の時間を毎日一定にする-ことなどを推奨している。

 子供の睡眠不足の原因として、インターネットもその一つ。兵庫県が昨年行った県内の小・中中学生、高校生計約4千人を対象にした実態調査で、7・7%の子供が1日4時間以上ネットを利用するなど依存傾向が強いとされ、午前0時以降も利用する子供もいた。

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  • 堺市立三原台中学校で全校生徒に配布された冊子「睡眠教育のすすめ」