産経WEST for mobile

【関西の議論】遊泳エリアで女性をナンパ、水上バイクのマナーの悪さは琵琶湖の風物詩?…警備艇パトロールに同行

記事詳細

遊泳エリアで女性をナンパ、水上バイクのマナーの悪さは琵琶湖の風物詩?…警備艇パトロールに同行

関西の議論更新
警備艇から水上バイクに声をかける滋賀県警水上警察隊=7月、大津市(一部画像を処理しています) 1/3枚

 遊泳や水上スポーツを楽しむ客でにぎわう関西有数の水上レジャースポット、琵琶湖。今夏も多くの客が訪れたが、一方で深刻な問題となっているのが水難事故の急増。なかでも水上バイクやモーターボートなど船舶の事故が相次いでおり、7月末時点で既に昨年1年間の事故件数に迫る勢いだ。そんな琵琶湖の安全を守るのが、滋賀県警地域課の水上警察隊。夏季は毎日、警備艇で水上パトロールをしている。そのパトロールに同行し、琵琶湖の水上レジャーの現状をみた。(北野裕子)

<< 下に続く >>

確かにひどい…

 水上警察隊は平成23年、県内6署の水上派出所や警備艇を統合して発足した。警備艇は基本的に船舶免許を持った警察職員と警察官が2人1組で乗り込み、湖上を巡回する。

 7月下旬、琵琶湖で最大の人出を誇る近江舞子水泳場(大津市南小松)のパトロールに同行した。警備艇に乗り込み、沖合を目指して出航すると、そこは青い空に青い湖、保安水域で遊ぶ家族連れの姿も。澄んだ湖水が浜辺に映える。

 こちらまでゆったりとしたレジャー気分に浸っていたところ、保安水域を示すブイ付近を激しい水しぶきをあげて水上バイクが走り去った。「人に接触しないか」。そんな心配が頭をよぎる。

 「着任前に水上バイクなどのマナーに問題があるとは聞いていたが、実際に見ると確かにひどかった」。今春、地域課に赴任した隊員の坂口哲平警部補(33)はそう話す。

 水上バイクはブイ内側の保安水域への進入が禁止されているが、ブイを意識せず走行するバイクは多い。遊泳客の女性に声をかけ、バイクに乗せるナンパは今や“風物詩”となっている。坂口警部補は保安水域に水上バイクが入らないようスピーカーで呼びかけた。

声かけで安全意識向上

 警備艇は徐々に沖合へ。ビーチの遊泳客が粒のようにしか見えない距離に来ても、水上バイクは多く、警備艇の近くを走り抜ける。道路上のように速度規制はないが、「誰が見ても危ない運転には声をかける」という。

 疾走する水上バイクに、スピーカーで止まるよう呼びかけた。エンジン音で聞こえないのか、なかなか停止しない。数回の呼びかけでようやく運転者が気付いた。

 坂口警部補が船上から穏やかな口調で、水上バイクの免許などの提示を求めた。ライフジャケットは着用している。「スマートフォンは持っていますか」と坂口警部補。「持っていない」という答えに、「遭難したときのためにも持っておいてください」と注意した。

 スマホはぬれたり、落としたりするため携帯しない人が多いというが、「ガソリンが切れたり、遭難したりしたときに通報できるし、位置情報も分かる。ぜひ持っていてほしい」という。

 今回、声をかけた水上バイクは問題のある運転をしていなかったが、こうして時折呼び止めて質問するという。だが、呼びかけを無視して去ってしまうケースもあるそうだ。

写真ギャラリー

  • 琵琶湖のレジャーを代表する水上バイク。近くには遊泳客もおり、水上警察隊は事故が起きないよう目を光らせる=7月、大津市(一部画像を処理しています)
  • 琵琶湖でパトロールする滋賀県警の警備艇=7月、大津市