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滋賀県周辺で新たに2つの活断層確認 国土地理院が図を公開 琵琶湖西岸高リスク、3mの津波想定も

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滋賀県周辺で新たに2つの活断層確認 国土地理院が図を公開 琵琶湖西岸高リスク、3mの津波想定も

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地震の発生が想定される断層帯 1/1枚

 国土地理院は、滋賀県南東部を南北に走る鈴鹿西縁断層帯周辺の都市圏活断層図をまとめ、公開した。新たに愛荘町から東近江市にかけての南北5・4キロと、滋賀との県境に近い岐阜県南西部で2つの活断層が確認された。

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 都市圏活断層図は平成7年の阪神大震災を契機に主要な活断層を対象に整備が進められ、航空写真などをもとに活断層の位置やずれの方向などを示している。今回新たに作成されたのは全国5カ所。このうち滋賀県内で、鈴鹿西縁断層帯と周辺の彦根東部、御在所山の断層図が公開された。

 断層図には、県東部と岐阜県大垣市、三重県いなべ市などにある9カ所の活断層を記載。愛荘町上蚊野から東近江市大林町までの南北5・4キロに延びる活断層が新たに確認されたほか、これまで活断層と推定されていた岐阜県大垣市上石津町付近の上石津断層(計4・7キロ)が、活断層として確認された。

内陸型地震への備え必要

 大規模地震をめぐっては、近い将来発生が予想されている南海トラフ巨大地震への警戒が高まっており、滋賀県内でも各地で防災ハザードマップ作成などの対策が進む。一方、県内には琵琶湖西岸断層帯などの活断層があり、琵琶湖周辺は地盤が弱いとされていることなどから、こうした活断層が引き起こす内陸型地震への備えも必要だ。

 県の被害想定では、南海トラフ巨大地震による県内の被害は、最大で死者474人、負傷者1万408人、家屋などの全半壊は約8万5千件に上るとしている。

 南海トラフ巨大地震を引き起こすプレート上にはいくつもの断層があり、南海トラフ巨大地震の発生リスクが高まるとともに、プレートのひずみによって、これらの断層が震源となる内陸型の地震が発生する可能性も強まる。

 県内には、琵琶湖西岸断層帯▽花折断層帯▽木津川断層帯▽鈴鹿西縁断層帯▽柳ケ瀬・関ケ原断層帯-などの断層帯が琵琶湖を囲むように延び、いずれもマグニチュード(M)7以上の規模の地震が予想されている。

 このうち、高島市から大津市まで南北約38キロにわたって延びる琵琶湖西岸断層帯は特にリスクが高く、県の被害想定では県内の死者は1002人~2182人に上るとされる。

 国の地震調査研究推進本部は、全国の活断層を地震発生確率ごとにランク付けしており、琵琶湖西岸断層帯は、近畿では奈良盆地東縁断層帯や上町断層帯などと並んで今後30年間で特に注意が必要な「Sランク」とされている。

 可能性は低いものの、西岸湖底断層系で大規模な揺れが起きた場合に、琵琶湖で高さ3メートル以上の津波が起きるという想定もある。

 県防災危機管理局は、これらのリスクを踏まえた上で、「まずは家具の固定や建物の耐震化、避難経路の確認、防災食など非常用物資の備蓄などを進めてほしい」と呼びかけている。