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和歌山発砲立てこもり事件1年 拳銃入手先、今なお不明 流通ルート多様化で一般人も手に入れやすく

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和歌山発砲立てこもり事件1年 拳銃入手先、今なお不明 流通ルート多様化で一般人も手に入れやすく

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工事中の住宅の足場に座って銃口を向ける溝畑泰秀容疑者=8月31日、和歌山市(安元雄太撮影) 1/1枚

 和歌山市内の集合住宅に立てこもった男は、2丁の自動式拳銃を所持していたが入手先は1年経過した今も判然としていない。拳銃はかつて、暴力団からの押収が多数だったが、近年は一般人の押収比率が逆転。拳銃の流通ルートが多様化した結果、暴力団と直接の接点がなくても、誰でも拳銃を入手できる状況になりつつある。

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 男は米国製の「コルト・ガバメント」(45口径)とオーストリア製の「ステアーGB」(38口径)を所持。土木建設会社で男性従業員4人を狙撃したほか、立てこもった集合住宅で捜査員らに威嚇射撃するなど発砲を繰り返した。

 捜査関係者によると、男は暴力団に所属していた経歴はなく、組員との接点も確認できなかった。このため、犯行に使用した拳銃は暴力団関係者以外から入手した可能性もあるという。

 警察庁によると、拳銃の押収先は平成13年まで暴力団が6割以上だったが近年は比率が低下。代わって一般人からの押収が多数を占めるようになり、昨年には84.2%(入手経路が不明のものも含む)に達した。一般社会への拳銃の流出が進むのに伴い入手方法も多様化しており、今年1月、真正拳銃16丁を自宅に隠し持っていたとして警視庁に銃刀法違反容疑で逮捕された神戸市の50代の男はインターネットオークションで銃を入手していた。

 元警視庁刑事で、拳銃事件に詳しい吉川祐二氏は「一般人でもネットなどで拳銃の情報を探せるようになり、入手のハードルは下がってきている。暴力団同士の抗争以外の犯罪で拳銃が使用されるケースが増える恐れもある」と話した。