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【関西の議論】これが「海自カレー」だ 海軍時代からの“門外不出の味”を町の飲食店で

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これが「海自カレー」だ 海軍時代からの“門外不出の味”を町の飲食店で

関西の議論更新
再現された護衛艦「みょうこう」のビーフカレー(奥)とチキンカレー 1/3枚

 京都府舞鶴市で海上自衛隊舞鶴地方総監部の協力を得て、カレーによる町おこしが進行している。“門外不出”の海自のカレーが、街中で味わえる舞鶴商工会議所の「まいづる海自カレー」のプロジェクト。海自の艦艇や部隊のレシピに従って作った約12種類のカレーを「護衛艦みょうこうカレー」「第23航空隊カレー」などと名付けて販売する。7月29日に北吸岸壁(同市)などで開催される海自舞鶴地方隊の「サマーフェスタ2017」でスタートする。

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 舞鶴商工会議所は同プロジェクトに先立ち、「『金曜日はカレーの日』プロジェクト」を進めてきた。カレーは旧海軍が食事に取り入れ、海自では海上勤務で曜日感覚がなくなるため、毎週金曜に出されており、曜日感覚の維持に一役かっている。

 「金曜日はカレーの日」プロジェクトは平成23年度、この習慣にちなんで地域を活性化しようと開始。これまで、コンビニと提携した独自の「舞鶴カレーパン」の販売やカレーメニューの提供、イベント開催などに取り組んできた。

 今回の「まいづる海自カレー」もこのプロジェクトの一環。海自の艦艇や部隊が独自のレシピを提供し、レシピに基づいて参加店が作ったカレーを艦艇などの料理長がチェックのうえ、認定書を授与する。“門外不出の海自の味”を販売することで、舞鶴への観光客誘致や地域の活性化につなげようという試みだ。

 現在、同市内の12店が参加を予定しており、艦艇や部隊の名前を付けたカレーを1年の期間限定で販売する計画という。

 6月19日には護衛艦「みょうこう」で作られている2種類のカレーが試作され、みょうこうの能勢毅(たかし)艦長(47)や艦の厨房(ちゅうぼう)を取り仕切る永谷(えいたに)勝給養員長(47)らによる試食会が行われた。

 試作したのは、同市の五老ケ岳公園にある飲食店「GORO SKY CAFE nanako」で、マネジャーの柴田めぐみさん(45)らスタッフがビーフとチキンの2種類のカレーに挑んだ。

 永谷給養員長が調理を指導したビーフカレーは、ロース肉を2時間煮込んで一晩寝かせ、そのスープでルーをのばし、野菜を煮込んでつくった逸品。前日から2日がかりで調理した。能勢艦長が「食事は隊員の士気につながる」というだけに、艦の自慢の味だ。

 一方、チキンカレーは田中祐侍給養員(37)が担当する“艦の裏メニュー”という。弱火でいためた野菜のみじん切りと野菜ジュースでスープをとって、スパイスで味付けしてオーブンで焼いた鶏肉を加え、仕上げる。

 完成した2品を能勢艦長らが試食。「自信を持って出せる『みょうこう』の味。みょうこうの隊員が食べているカレーをぜひ食べていただきたい」(能勢艦長)とお墨付きが出た。

 柴田さんは「一から手作りで、あくをこまめにとり、透明なスープをつくるなど丁寧に教えていただきました。おいしいものをつくるには手間がかかることがわかりました」と笑顔。ただし、良い材料を使うため「コストがかかるのが悩み」(同店スタッフ)という。

写真ギャラリー

  • 完成した護衛艦「みょうこう」のカレーを囲む能勢毅艦長(後列左)らと柴田めぐみさん(同右)=京都府舞鶴市
  • 護衛艦「みょうこう」の乗員らによるカレーの試食。“お墨付き”が出た=京都府舞鶴市