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【経済裏読み】韓国エアラインに楽観論?…中国便の増便許可はTHAAD報復全面解除の「シグナル」なのか

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韓国エアラインに楽観論?…中国便の増便許可はTHAAD報復全面解除の「シグナル」なのか

経済裏読み更新
THAAD韓国配備に反発した中国政府は3月から自国の旅行会社に韓国団体旅行商品の取り扱いを中止させた。ソウルの繁華街・明洞からも中国人団体観光客は姿を消していた=3月16日 1/1枚

 「中国人観光客を乗せた飛行機・客船、韓国にまた来るだろうか」。5月30日の韓国紙、中央日報(日本語電子版)にこんな見出しが躍った。米軍による高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に対する中国の報復で訪韓中国人客が激減する中で、期待していた日本人客数も朝鮮半島情勢をめぐって減少傾向にある。そんな中、中国政府が韓国の一部の格安航空会社(LCC)に中国便増便を許可したという。韓国にとってやはり中国人は“上客”なのだろう。韓国メディアや航空会社はこうした動きを前向きにとらえているようだ。報復全面解除への「シグナル」と楽観していて大丈夫だろうか。

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 LCCだけでなく、アシアナ航空も攻勢に

 韓国紙、朝鮮日報(日本語電子版)は、韓国トップの格安航空会社(LCC)チェジュ航空が「中国の航空当局から先ごろ、中国の山東省行きの定期路線にへの増便の許可が出た」と明らかにしたと報じた。THAAD問題で中国の報復が始まった昨年末以来、韓国の航空会社が中国の定期路線の増便許可を受けたのは今回が初めてという。

 チェジュ航空は今年4月初め、人気路線の仁川-威海(山東省)定期路線の運航を週7回から週14回に増便すると申請し、最近になってこれを認めるとの通知を受けたという。これに伴い来月2日から同路線を増便する。

 中央日報もチェジュ航空の増便許可のニュースを伝えている。5月30日の電子版で「中国人観光客を乗せた飛行機・客船、韓国にまた来るだろうか」の見出しを掲げ、韓国の航空会社が中国路線の増便や中国のパワーブロガーの招待などでマーケティングに再び力を入れ始めていると、積極的に報道している。

 同紙によれば、LCCのジンエアーも週4便運航していた済州(チェジュ)-上海路線を7月から週7便に増便して運航する予定。また、航空大手のアシアナ航空は5月20日に中国のパワーブロガーを韓国に招待して韓国旅行プロモーション活動を行った。アシアナがブロガーを通じた広報に積極的に乗り出したのは今回が初めてという。

 やっぱり日本人よりも中国人に来てほしい?

 韓国メディアが中国便の増便許可についてこれほどまでに大きく報じ、航空会社も積極的な動きを見せるのは、THAADの韓国配備に反発した中国政府が3月から自国の旅行会社に韓国団体旅行商品の取り扱いを中止させたことも背景にある。聯合ニュース(日本語電子版)などによれば、この結果、訪韓中国人が前年同月比で約67%減少し、韓国の観光業界に大打撃を与えているという。