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【衝撃事件の核心】「カイショウあると言ったのに!」〝運命〟の仏人男性から突然の別れ…女性が婚約破棄訴え怒りの提訴

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「カイショウあると言ったのに!」〝運命〟の仏人男性から突然の別れ…女性が婚約破棄訴え怒りの提訴

衝撃事件の核心更新
フランス人男性と運命の恋に落ちた女性。お互いに家族を紹介し、将来を誓い合ったと思ったのもつかの間、突然別れを切り出された。婚約破棄だとして訴訟に打って出たが… 1/1枚

 30代半ばで出会ったフランス人男性に、女性は恋に落ちた。「子供は3人作ろう」。京都の街で、2人は将来について語り合い、お互いの家族にも紹介。男性は少し難しい日本語も使って、女性に頼もしさをアピールした。「カイショウ(甲斐性)はあります」。ところが鴨川沿いを寄り添って歩いた初夏のこと、男性は「アイムソーリー」と突然別れを切り出した。恋人たちの川べりは一瞬にして修羅場に。女性は一方的な婚約破棄だとして損害賠償を求めて提訴した。1審は婚約の合意はなかったとして訴えを退けたが、2審大阪高裁は一転、男性側に110万円の支払いを命じた。甲斐性の有無やいかに-。

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問わず語りに結婚観

 訴訟での記録や判決文から、事の経緯を振り返る。

 出会いは平成25年10月。ある国際交流パーティーの席上だった。

 「次に付き合う人は、結婚相手にふさわしい人がいい」。30代の川島美咲さん=仮名=はそこで運命の人を見つける。日本語が堪能なフランス人のエリックさん=同=だ。同じ京都府内に住み、年代も同じ。その日からエリックさんの猛アプローチが始まった。

 数日後、2人は山登りデートに出掛けた。ところが道に迷ったこともあり、下山するころには辺りはすっかり真っ暗に。不安を感じた美咲さんを励ますかのように、エリックさんはそっと彼女の手を握った。

 フランス流というべきかそこでエリックさんは自身の結婚観について語り出した。

 「結婚した場合は子供がほしい。3人作ろう」

 美咲さんはその言葉に真剣さを感じとった。そしてエリックさんに好印象を抱いた。ほどなく交際が始まった。

「京都で家を買おう」

 子育てや家族、2人は将来を見据えた会話を重ねた。美咲さんの弟2人も含め、みんなで温泉旅行にも行った。その際、エリックさんはこんなことを話した。

 「フランスのモンペリエに1400万円の不動産を所有している。京都に住むならそれを売って、京都で家を買うことができる」

 「子供ができたらインターナショナルスクールに通わせよう」

 美咲さんの中では、すでに婚約しているのも同然だった。一方、とんとん拍子に話が運び、一抹の不安も覚えていた。出会いからまだ2カ月程度。美咲さんはエリックさんに確かめておきたかった。

 「実家に紹介するなら、ちゃんと一緒になれる人じゃないといけない。結婚する甲斐性はあるの?」

 甲斐性とは《かいがいしい性質。けなげな性質。物事を立派にやりとげていく能力》(広辞苑第5版)と辞書にある。

 美咲さんが求めたのは、精神的にも経済的にも支えるという覚悟のような気持ちだった。

 流暢(りゅうちょう)な日本語を操るエリックさんも最初はその言葉の意味を十分に理解していないようだった。だが辞書で調べたり周りの人に聞いたりして「甲斐性はある」と胸を張った。

 専業主婦願望があった美咲さんは、その言葉を聞いて安心し、両親への紹介を決意した。

踊る獅子舞、郷里での祝福

 年末年始にかけて、美咲さんは実家の九州にエリックさんを伴った。

 エリックさんは親族らを前にこんなあいさつをした。「美咲ちゃんと京都に庭のある家を買って、家族になります」。祖母は涙を流して喜んだ。