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【大阪朝鮮学園敗訴】生徒が金正恩氏に永遠の忠誠…補助金不支給「政治介入」主張を“一蹴”

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生徒が金正恩氏に永遠の忠誠…補助金不支給「政治介入」主張を“一蹴”

大阪朝鮮学園敗訴更新

 大阪府内で初中高級学校など10校を運営する「大阪朝鮮学園」が、府や大阪市に補助金の不支給決定の取り消しなどを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は26日、全面的に学校側の訴えを退けた。原資が税金である以上、交付を受けようとする私立学校には「一定程度の政治的中立性が要求される」と判示し、特定の政治団体や政治指導者と距離を置くよう求めた大阪府の要件について「相応の合理性がある」とした。

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■校長が資料提出を拒む…地裁「府の判断には合理的理由」

 今回のケースで問題とされたのは、たとえば校内に掲げられた故金正日総書記の肖像画であり、朝鮮総連の指導による思想教育の有無だった。

 大阪朝鮮学園は、肖像画を撤去する方針は示したものの、生徒が北朝鮮で行われた「迎春公演」に参加し、その中で金総書記や現指導者の金正恩氏に永遠の忠誠を誓ったとされる点については、公演主催者を尋ねる府の再三の質問にも、校長が資料提出を拒んでいた。

 こうした学校側の対応に、判決も「朝鮮総連の主催の下に迎春公演に参加したと疑うに足りる状況が生じていた」と指摘。交付要件を満たすか確認できない以上、不支給とした府の判断には合理的理由があったと評価した。

 訴訟で学校側は「教育現場への不当な政治介入だ」と主張したが、判決が言及したように、府が提示したのはあくまで補助金交付の要件に過ぎず、教育内容を縛るものでもない。そもそも公金をあてにしなければ、要件を気にする必要もなかった。

 判決後に会見した学園の玄英昭理事長は「怒りに体が震えた。朝鮮学校だけを公的助成から排除することは民族教育の権利を否定する不当な差別だ」と述べた。

 一方、大阪府の松井一郎知事は「府の主張が認められた」とコメント。大阪市の吉村洋文市長は「極めて妥当な判決。朝鮮学校に補助金を支給しない方針は変わらない」と語った。

識者「真っ当な判決」と評価

 朝鮮学校の問題に詳しい西岡力・東京基督教大教授の話「北朝鮮の独裁体制を称賛するような教育をする朝鮮学校に、公的補助金を支給することの方がおかしく、真っ当な判決だといえる。そもそも補助金をもらうなら、条件をきちんと守るのは当たり前だ」

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写真ギャラリー

  • 元大阪府知事の橋下徹氏。知事時代に大阪朝鮮学園に対する補助金支給の4要件を提示したが履行されず、その後不支給となった=平成27年12月
  • 9月28日、平壌の地下鉄駅に向かう地下通路を出入りする人々。後ろには金日成(左)、金正日父子の肖像画が見える(AP)
  • 北朝鮮の金正日総書記死去から5年となった中央追悼大会で、肖像画に向かい黙とうする幹部ら。左端は金正恩朝鮮労働党委員長=17日、平壌(共同)
  • 『金正日秘録 なぜ正恩体制は崩壊しないのか』(李相哲著、産経新聞出版)
  • 北朝鮮の金正日総書記の死去から5年となった中央追悼大会に出席した金正恩朝鮮労働党委員長(中央)ら=17日、平壌(共同)