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ゲーセンは高齢者の「憩いの場」へ…カプコン、介助士配置、血圧計も用意

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ゲーセンは高齢者の「憩いの場」へ…カプコン、介助士配置、血圧計も用意

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ゲームセンターで遊ぶ高齢者。店員が積極的に声をかける=滋賀県草津市の「ゲームランド草津店」 1/2枚

 若者の集まる場所として定番の一つだったゲームセンターが、高齢者の憩いの場としても利用されている。運営する企業はサービス介助士の資格を持つ店員を配置したり、血圧計を用意したりと「お年寄りが居心地のいい空間」づくりに工夫を凝らす。「ポケモンGO」などのスマートフォン向けゲームの普及や少子化で若者の利用が減る中、新たな客層として高齢者を引き寄せたい考えだ。  (牛島要平)

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つながり求めて

 滋賀県草津市の商業施設でカプコンが運営する「ゲームランド草津店」。あちこちで高齢者がゲームに興じていた。人気があるのは、メダル落としやスロット、アームで賞品をつかみ取るクレーンゲームだ。

 週に2、3回は来るという同市内在住の男性(83)は「家にいてもしようがないし、ここにいれば気が休まる。メダルが少しでも出ればうれしいからね」と話した。

 同店は平日の1時間で多いときは約50人の利用客があるが、そのうち15~20人は高齢者という。カプコンによると、全国のゲームセンターで高齢者の来店は約5年前から増え始めた。

 同社広報は「高齢者はさまざまな形で社会とのつながりを求めており、ゲームセンターがそうしたニーズに応えられる場と認められているのでは」と話す。

介助士の資格も

 「高齢のお客さんでも長時間いてくれるような空間づくりを目指している」と語るのは、同店の古田幸宏店長(34)。約5年前、高齢者や障害者の手助けについて講習を受け、サービス介助士の資格を取得した。

 心がけているのはコミュニケーション。「初心者に遊び方を教えるだけでなく、一緒に喜んだり、悔しがったりするのが大事」。

 カプコンは、全国で運営するゲームセンターなどのアミューズメント施設約35店で、平成24年から介助士の資格取得を推進。1店1人以上の有資格者を置く方針をとっている。

市場規模は縮小傾向

 全国で約140店舗を運営するタイトー(東京)では、お茶の提供、老眼鏡の貸し出し、血圧計の設置などのサービスを行っている。愛知県稲沢市の店舗では毎日午後3時にラジオ体操を行い、健康維持に一役買っている。

 「設置するゲーム機の種類を大きく変えることまでは考えていない」(同社広報)というが、ビデオゲームに熱中する若者が目立ったかつての雰囲気は、変わってきているようだ。

 日本アミューズメント産業協会によると、全国のアミューズメント施設の売上高にゲーム機販売額を加えた市場規模は縮小傾向。26年度は前年度比7・6%減の5833億円だった。家庭用ゲーム機に加えヒット作が相次いだスマホゲームの影響で、若年層を中心にゲームセンター離れが進んだとみられる。

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