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池江、50メートルから羽ばたいた バタフライV

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【競泳日本選手権 2日目】女子100メートルバタフライ決勝 優勝し東京五輪の400メートルメドレーリレー代表に内定した池江璃花子=東京アクアティクスセンター(代表撮影)
【競泳日本選手権 2日目】女子100メートルバタフライ決勝 優勝し東京五輪の400メートルメドレーリレー代表に内定した池江璃花子=東京アクアティクスセンター(代表撮影)

 白血病から復帰した競泳女子の池江璃花子が4日、東京五輪代表選考を兼ねる競泳の日本選手権女子100メートルバタフライを57秒77で制した。

 病魔を乗り越え、池江が五輪切符をつかみ取った。闘病前、最も世界の頂点に迫っていた100メートルバタフライで、3年ぶりの日本一。「正直この種目は戻ってくるのに時間がかかると思っていた。すごくうれしい」。ゴーグルを外した瞳には涙があふれ、プールサイドで声を上げて泣いた。

 2位で50メートルを折り返してからが池江の真骨頂だった。長いリーチを生かし、蝶のようにしなやかに水面を羽ばたいた。終盤で先頭に立ち、長谷川の猛追も許さず、57秒77でメドレーリレーの派遣標準記録を突破。「57秒台が出ると思っていなかった。気持ちでここまで来たかな」と笑った。

 バタフライは競泳の中でも体力的な負担の大きい種目。昨年8月に実戦復帰後、2月の東京都オープンまでは封印してきた。五輪代表入りの可能性の高い100メートル自由形に絞る選択肢もあったが、「せっかくの機会。どういう結果に転ぶか分からないけど全力で楽しみたいと思った」。出場権を持つ4種目全てでエントリーし、あえてタフな戦いに挑んだ。

 疲労は大きく、3日の準決勝後にはテレビインタビュー後の取材をキャンセルした。それでも、冷静に課題を修正。ラスト10メートルで腕が回らなくなった予選と準決勝の反省から、決勝は終盤まで力強く足を打った。ペースを落とさず、最後まで泳ぎ切った。

 練習再開から1年あまりでの華麗な復活劇にも、世界の厳しさを知る池江は浮かれない。「このタイムで世界と戦えるかといったら、そうじゃない。さらに高みを目指したい」。水泳人生の第二章は始まったばかりだ。(川峯千尋)

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