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【鬼筆のスポ魂】緊急事態宣言下でできることはないか…球界に斬新な企画求む

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無観客で行われた阪神のオープン戦。球界はファンに夢を与えられるか(撮影・宮沢宗士郎)
無観客で行われた阪神のオープン戦。球界はファンに夢を与えられるか(撮影・宮沢宗士郎)

 今こそ空白期間を埋め、ファンに夢を与える斬新な企画を考えるべきではないか。日本プロ野球界の存在感を、この大難局だからこそ示してほしいものだ。

 新型コロナウイルス感染拡大のため、シーズン開幕を延期(当初は3月20日が開幕日だった)したプロ野球は3日に12球団代表者会議を開き、「4月10日以降」「4月24日」と延期してきたシーズン開幕日を、4月下旬から5月上旬に定める考えを表明した。ところが、7日に安倍晋三首相が緊急事態宣言を発令。対象となった7都府県には12球団中8球団の本拠地があることも重なり、発令期間の5月6日までは球界全体としての動きを大幅自粛する方向だ。

 日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は「開幕の日程を4月下旬から5月上旬に決める方針については、緊急事態宣言による変更はない」と語っているが、変更がないのは開幕決定プロセスであって、開幕日自体は大幅にずれ込むことが決定的な状況。そして、あくまでも緊急事態宣言の効果もあって新型コロナウイルスの感染がある程度、抑制された…という“明るい見通し”を前提とするなら、現時点でのシーズン開幕Xデーはどこなのか。ある球界首脳はこう話した。

 「あくまでも現時点では、6月19日を想定している。これは、当初のスケジュールで見ると交流戦明けのペナントレース再開日だ。逆にそこが、今季の公式戦をやれるギリギリ限界の日程だろう。当然ながら、当初の143試合は無理。100試合前後のシーズンになると思う。セ・リーグもパ・リーグもクライマックスシリーズはやりたい方向なので、ファーストステージもファイナルステージも試合数を削減して行う方向だ」

 新たなシーズン開幕は6月19日-。この日を念頭に置き、全てのスケジュールや野球協約、選手との契約条項の見直しなどが水面下で練られ始めている。5月26日開幕予定だったセ・パ交流戦(各球団18試合)も今季は中止することで12球団はすでに合意。スポンサー(日本生命)に了承を得た上で、正式発表の運びだ。クライマックスシリーズについては、全ての球団が「消化試合を減らす」ことを要望していて、試合数削減でも実施する流れ。日本シリーズは従来通りの方向だ。

 しかし、タイムスケジュールを見つめ直せば、4月から6月の約3カ月間、プロ野球はなんら予定もない長期間の空白が生まれる。プロ野球の再開を待ち望むファンにとっては、退屈で心の沈む日々が続くのだ。確かに、スタンドにファンを入れての試合開催は「密集、密接、密閉(特にドーム球場では)」という“3密”を招き、現状を見る限りでは、とてつもない高いハードルだろう。

 新型コロナウイルスという見えない敵を前に、打つべき手段が探れないのは理解するが、野球ファンの心を躍らせ、暗いムードが漂う今の世の中に元気と明るさをもたらす斬新な企画は何かないものだろうか。例えば、無観客試合でもいいから、12球団によるトーナメント大会などが5月中にでも開催されれば、ファンの気持ちも随分と違ってくるのではないか。日本を明るくする活動への協賛という形でスポンサーを募れば、有力企業は手を挙げるかもしれない。となれば、選手への参加報酬も捻出できる。

 12球団の全選手にしても、2月の春季キャンプで鍛えて3月のオープン戦(無観客開催)で臨戦態勢を整えたのに、長い空白期間で現在の心身の状態はどうなのだろう…。6月19日の少しでも手前に、新たな目標を作った方がシーズンに対してもベストな体調を作れるのではないだろうか。ぜひとも球界首脳や12球団の経営者に考えてもらいたい。

(特別記者)

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