PR

虎の新外国人ボーアは「イチロ-門下生」、救世主となるか

PR

春季キャンプで打撃練習する阪神のボーア=かりゆしホテルズボールパーク宜野座(松永渉平撮影)
春季キャンプで打撃練習する阪神のボーア=かりゆしホテルズボールパーク宜野座(松永渉平撮影)

 沖縄・宜野座での春季キャンプをスタートさせ、15年ぶりのリーグ優勝に期待が膨らむ阪神。新4番候補として期待されるのが、米大リーグ6年で通算92本塁打の実績を誇る新外国人選手のボーア内野手(31)=前エンゼルス=だ。何シーズンも迫力不足に泣いてきた虎打線にパワーを注入できるか。(上阪正人)

 1月29日に球団事務所で行われた入団会見で縦じまのユニホームに初めて袖を通し「2年くらい前から阪神入団の打診を受けていた。それがやっとかなった」と笑みを浮かべた。右投げ左打ちの一塁手。193センチ、122キロの巨体から力強い打球を飛ばす長距離打者だ。

 昨季もエンゼルスでプホルス、大谷翔平らとの併用で先発起用されるなど現役バリバリの大リーガーが異国で一旗揚げようと来日を決断したのは、マリナーズなどで活躍し、昨年引退したイチローさん(46)の存在が大きかったようだ。

 「イチローさんという伝説的な選手の存在も日本に来たかった理由の一つ。イチローさんが試合に向けて、試合中にベンチ裏で準備をする姿勢がすごく勉強になった。本当の正しい野球人というか、立派な人だった」とボーアは言う。

 イチローさんはマーリンズ時代には年齢が一回り以上も離れた若手選手たちとも密にコミュニケーションを取りながらお手本役も担っていた。2014年にマーリンズで大リーグの初舞台を踏み、まだ実績のなかったボーアは15~17年の3シーズン、イチローさんと同じユニホームを着てプレーした「門下生」の一人だった。イチローの引退時には「彼は僕にとってメンター(指導者)のような存在だった。誰しも大リーグに上がりたてのころは周りを見て学ぶものだろうけど、僕にとってはそれがイチローさんだった」と語っていた。

 尊敬する大先輩を慕って17年の12月にはプライベートで初めて日本を訪れ、ほっともっとフィールド神戸でイチローさんと合同自主トレを行った。当時、先輩が試合前にロッカールームでおにぎりを食べていたことに倣って買ったコンビニエンスストアのおにぎりが大変気に入ったそうで、日本の食文化への順応も早そうだ。

 ボーアは阪神の外国人打者史上屈指のホームラン打者でもある。米大リーグで本塁打1本にどれだけの打数を要するかを示す指標である「本塁打率」は「18・63」。1994年に来日したロブ・ディアー外野手の「16・87」には及ばないものの、歴代助っ人で2位の数字だ。本拠地の甲子園球場は、左打者が右方向に引っ張った打球が浜風に押し戻されて失速する傾向にあり、「左打者不利」とも言われる。しかし、ボーアは「僕は遠くに飛ばすのは得意なので問題ない」と自信たっぷりに話した。

 阪神では2010年のブラゼル内野手の47本を最後にシーズン30本塁打を打った選手が出ていない。今年こそは力自慢の助っ人の打撃を当てにできるか。キャンプでの今後の実戦にも注目だ。

この記事を共有する

おすすめ情報