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【主張】大坂なおみ 真の女王に期待は大きい

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 女子プロテニス界に、新たな真の女王が誕生しようとしている。その輝かしい過程を今、目の当たりにしている。

 時代の目撃者となれることは、観戦者として最大の幸福である。

 大坂なおみが全豪オープンを制し、日本の男女を通じて史上初の世界ランク1位が確定した。

 昨年の全米に続く四大大会の連勝は、2014年の全米から4連勝した米国のセリーナ・ウィリアムズ以来の快挙でもあった。

 大坂が憧れ、長く世界ランク1位を守り続けたセリーナも出産の休養を経て37歳となり、全米の決勝では大坂に屈し、全豪は8強で姿を消した。全豪の決勝を戦ったチェコのクビトバも28歳で、ほとんどの好敵手は年長の選手だ。

 21歳の大坂は1年前の70位前後から驚異の躍進を遂げ、いまなお技術、体力、精神面で発展途上にある。このまま1位の座を守ることができれば、誰もが認める真の女王となる。今後のトーナメントや来年に迫った東京五輪の金メダルにも期待は大きい。

 とりわけ、精神面の成長が大きい。全豪では何度もラケットをたたきつけようとして思いとどまった。準々決勝当日は北海道在住の祖父の誕生日にあたり、試合後の会見で大坂は祖父を祝うとともに「私の精神年齢も3歳から4歳になった。私にもハッピーバースデー」と語って笑いを誘った。

 こうした当意即妙のユーモアも大坂の人気を支えている。大会中には、スポンサーの日清食品が公開したPRアニメ動画が「大坂の肌が白すぎる」との批判で削除される騒動もあった。大坂は「私が褐色なのは明白で意図的に白くしたとは思わない」と述べ、「大した問題ではない」と付け加えることで、自ら沈静化させた。

 大坂は日本と日本食と日本の家族を愛し、父の故郷であるハイチにも誇りを持っている。

 英紙ガーディアンは全豪での大坂の活躍を、「2つの文化を持つキッドで、試合後のコメントがとても面白い選手が、女子テニス界で全ての選手に脅威を与えるようになった」と称賛した。

 すでに大坂は、国籍や肌の色を超えた世界のスーパースターになろうとしている。それでもなお、好きな食べ物を聞かれて「すし、うなぎ、抹茶アイス」と答える愛らしさも兼ね備えたところが、日本のファンにはたまらない。

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