東京オリンピックまであと

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Go For TOKYO トランポリン 森ひかる

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東京五輪
トランポリン

もり

森ひかる

空中芸術
大技
3回宙返り

2019年のトランポリン世界選手権(東京・有明)で男女を通じて日本勢初となる個人種目の金メダルを獲得した森ひかる(金沢学院大クラブ)。東京五輪の延期決定直後は「自分でないくらい笑顔が消えた」という。来年へと気持ちを切り替えた21歳は、前方の3回宙返り「トリフィス」を2つ組み込んだ世界トップレベルの高難度演技で頂点を目指す。

森ひかる

1999年7月7日生まれ。東京都足立区出身、金沢学院大クラブ所属、159センチ、51キロ。
4歳で家族と出掛けたスーパーの屋上でトランポリンと出合い、2人の兄とともにクラブに通い始めた。高校1年の11月、東京・足立新田高から強豪の石川・金沢学院東(現金沢学院)高に転校、実力を伸ばしてきた。

例えば…
森の大技「トリフィス(3回宙返り)」の場合、姿勢を変えることで、別の技とカウントされる

トリフィスで3回転目の宙返りを2回転目と同じ、またはそれ以上の高さで掛けることは難しい。女子では3回転目は落ちてきてしまうことが多く、世界のトップ選手しかできない。
森は10本連続ジャンプの1本目に屈身型、3本目に抱え込み型の2種類のトリフィスを組み込み高得点を狙うことができる。

森の屈身型トリフィスの
動きを見てみよう

速さと繊細さ
体で覚える

見せ場は序盤だ。1本目と3本目のトリフィス。「1本目に良い入り方をすることだけ考えています。あとは体が覚えていないとできない」。森の言葉は、トランポリンがいかにスピーディーで繊細な競技かを物語っている。

3回宙返りは2回より高さを要するが、抱え込み姿勢では、すでに小学6年生でできたという。天賦の才に疑いはない。ただ、そこだけに頼ってきたわけではない。所属先で師事する丸山章子・日本体操協会女子強化本部長との強化策は5年計画で進められてきた。

トランポリン世界選手権 女子個人決勝(5枚の連続写真を比較明合成)=2019年12月

ジャンプを高く
滞空時間設定

東京五輪で勝負するため、2人はジャンプを高くすることに焦点を当てた。
1本ごとに滞空時間を1.95秒や2.0秒、演技全体で19秒などと目標を設定。練習からタイムを手動計測し、単発でできていた技をつなげても高さが落ちないか、チェックしながら演技を組み上げてきた。森は「今のは低いんだろうなとか、0.1秒くらいでは差が分かる」という。

トランポリン世界選手権 「屈身前方3回宙返り半ひねり」=2019年11月

20秒一発勝負
筋力と心肺強化

3回宙返りは技術的に高度なのはもちろん、体力的な負担が大きい点も難しさだ。技自体に成功しても、その後の跳躍が乱れてしまっては点数は伸びない。

演技中の心拍数が180前後まで上がるといわれるトランポリン。森も自転車型のトレーニングマシンを低酸素室で全力でこぐなどして筋力と心肺を追い込んでいる。「『最悪。この練習なくなれ』って思いますけど(苦笑い)。強くなるために逃げずにやるしかないんです」。20秒の一発勝負、空中に描く〝軌跡〟は地道な積み重ねに支えられている。

五輪メダルなし
「壁破りたい」

トランポリンが五輪の正式種目に採用されたのは2000年シドニー大会から。以来、五輪のメダルは日本にとっての悲願だ。

女子の最高成績はシドニーの古(現姓・丸山)章子の6位。男子は08年北京から16年リオデジャネイロまで3大会連続4位で、表彰台に一歩届かなかった。
昨年の世界女王である森に懸かる期待は大きく、本人も「誰かが壁を破らないといけない」と自覚十分だ。

コロナ自粛
自宅で体幹トレ

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、拠点とする大学トランポリン部が活動自粛となった4月中旬から5月下旬は、自宅で体幹トレーニングや縄跳びなどに取り組んできた。

東京五輪の延期決定直後は「2020年7月にタイミングを合わせてきたので、なかなか前を向けず、自分でないくらい笑顔が消えた」という森だが、気持ちを切り替えて「この1年の延期の時間を無駄にせず、何か意味があるものにしようと思えるようになった」と前を向いている。

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