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【サンライト帳】「状況を注視」で良いのか

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 熊本県が中国インターネット通販最大手、アリババ集団の日本法人との連携協定締結に向けた調整を進めている。京都府に続く2例目で、海外誘客の布石として、熊本の特産品の販路拡大も狙う有意義な協定になるだろう。ただ1点、懸念がある。国内の巨大ネット企業への統制を強める中国の習近平政権の動きだ ▼同集団の創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は昨年10月、上海で行われた金融フォーラムでの講演で当局批判してから88日間“消息不明”となった。並行して独占禁止法違反での調査など締め付けは強まっていると報じられている。解体、国有化を図る、との分析さえある ▼言うまでもなく中国は国家が経済を掌握する「政経一体」の体制だ。アリババ集団が今後、共産党政権に組み込まれ、その先兵として振る舞わない保証はどこにもない。このことを問われた蒲島郁夫知事は1月の記者会見で「状況を注視する」としたが、その言葉がいささか心細いと感じたのは私だけだろうか。(中村雅和)

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