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参拝もキャッシュレス 宮地嶽神社が電子マネー導入

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電子マネーでの決済で端末にスマートフォンをかざす参拝者(左)
電子マネーでの決済で端末にスマートフォンをかざす参拝者(左)

 福岡県福津市の宮地嶽神社が、お守りや祈祷(きとう)などの初穂料に、電子マネーやクレジットカード決済を導入した。全国の神社でも先駆的な取り組みで、新型コロナウイルスの感染防止対策が求められていることも契機になった。導入を後押しした西日本フィナンシャルホールディングス(FH)傘下の九州カードは、キャッシュレス「未開のマーケット」である神社仏閣への普及に力を入れる。(小沢慶太)

 約1700年の歴史を誇る同神社は、全国にある宮地嶽神社の総本宮で、直径2・6メートル、長さ11メートル、重さ3トンの大しめ繩が有名だ。神社本殿に向かう急な階段から玄界灘へ真っすぐ延びる道の先に太陽が沈む光景は、「光の道」として当時の人気グループ嵐を起用した航空会社のCMで取り上げられ注目された。

 キャッシュレス決済を始めたのは今年の正月からで、電子マネーやクレジットカードに対応した端末6台を各売り場に設置した。これに合わせて、キャッシュレスの参拝システムも導入した。現金の賽銭(さいせん)に代わって木製の「お賽銭板」を電子マネーなどでの決済で受け取り、それを賽銭箱に投げ入れる。

 同神社の権禰宜(ねぎ)、渋江公誉氏(45)は「お金に触らなくていいので感染症対策にもなる。幅広い年代に好評だった」と語る。

 キャッシュレス決済の導入は、新型コロナの感染拡大がきっかけになった。もともとデジタル化対応を模索していたところ、密の回避や非接触など感染防止対策に迫られた。

 オンラインで決済できれば、現金のやり取りがなくそれだけ接触機会が減る。基本的に端末にスマートフォンやカードをかざすだけなので、決済のスピードが上がり、混雑も緩和される。同神社は昨夏から九州カードと協議を重ね、導入に踏み切った。

 渋沢氏は「まだ現金利用の方が圧倒的に多いが、キャッシュレスは神社にとってもメリットが大きい」と話す。

 九州でキャッシュレス対応の神社などは、まだまだ少ないのが現状だ。賽銭に象徴されるように、これまで現金でのやり取りが当たり前で、キャッシュレス化への意識的なハードルは比較的高いという。

 九州カードは宮地嶽神社を先行事例に、コロナ禍をチャンスととらえ、キャッシュレス決済を地域の寺社仏閣に広めたい考えた。西日本FHの担当者は「神社や寺はキャッシュレスにとって未開のマーケット。もっと普及させていきたい」と語る。

 同神社では今後、電子マネーなどで賽銭を受け付ける仕組みの導入も視野に入れている。キャッシュレス化の進展で気になるのは肝心の御利益だが-。渋沢氏は「現金でも電子マネーでも御利益に変わりはありません」

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