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【今村裕の一筆両断】教育界の「H2O」 あなたはピンク色に染まってないか

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 「H2O」というと、水の分子式であることはご存じのことでしょう。ところで「教育界のH2O」という用語をご存じでしょうか。知る人ぞ知る用語です。これは日本国中で日本教職員組合(以下、日教組)の活動が活発な都道府県の頭文字です。北から北海道(H)、広島県(H)、大分県(O)です。構成率ではなく、活動や影響力が強い道県(自治体)です。

 近頃、日本学術会議のことが話題になっていますが、日教組ともども戦後すぐに米国主導の連合国軍総司令部(GHQ)が日本弱体化のために仕掛けたものの残滓の二つです。日教組は昭和22(1947)年にGHQの意向で設立され、「教え子を再び戦場に送るな(1951~)」というきれいなスローガンを掲げ、戦後75年が経過した今も主に小・中学校の教育に大きな影響を与え続けてきた職員団体です。筆者の狭い経験の中で日教組の考え方が具体的にどう浸透しているかのエピソードの例を挙げます。筆者はたまたま広島、大分両県と福岡県に深く関わっていますが、挙げる例はその3県に限ったことではないことを前もって断っておきます。

 道徳教育の話をする機会に「教育勅語」を取り上げました。現職教員も加わっていましたが、その先生は教育勅語の「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」に対し否定的な意見を発しました。そういう先生に育っているのです。また、一緒に教室にいたその県の大学教育界の重鎮にあたる先生は「天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」の「皇運」という語を否定しながら解説されました。つまり、ご皇室の存在を民主主義と相いれないとの解説でした。

 動員で沖縄県の米軍基地反対集会にわざわざ参加するくらいの中学校の先生の話です。自宅近くの自衛隊基地の周辺で行われる反対集会にも参加する人です。そのご家族(奥さま)は「自分の子供を『ピースボート』で世界一周させて経験を積ませたい」と、全く臆せず言葉にされます。『ピースボート』の背景にある北朝鮮などの話をすると、目をパチクリさせて「そうなの?」と驚くばかりです。組合員の家族にもこのように静かに侵食しています。

 「孔子学院」を売りものにしている大学が全国にいくつもあります。その大学の幹部が県の教育行政に深く関わり、かつその県にある国立大学の理事職をしているところもあるのです。その県の教育界の雰囲気は推して知るべしでしょう。

 弁が立ち、組合活動の中心になっていた優秀な小学校教諭の話です。その県ではその教諭を教育委員会の教員人事に携わる人事主事に抜(ばっ)擢(てき)し、組合員の人事に影響を与える立場に登用しました。そして数年経過し、教頭、校長へと昇任していきました。組合と教育委員会の間が、持ちつ持たれつの関係にあることが想像できます。

 道徳教育を教科化するに当たり、「道徳」という用語を使用したくない日教組はこれに「人権教育」という語を当てます。これはしずかな「道徳つぶし」です。戦前の「修身」から「道徳の時間」に変わっていますが、日教組は「道徳の時間」をなき物にするために「集団づくり」という考え方と方法を用いてきました。それは、ロシア革命直後(ソ連共産主義革命時)に浮浪児たちの教育に援用された「マカレンコの集団主義」の思想を基礎においたものから始まっています。今でも学級で子供たちのトラブルなどが起こったりすると「集団づくりが最も重要ですね」といわれる先生方も多いのです。

 日教組の全国本部の委員長がある週刊誌にスキャンダルを暴かれたことがありました。そのとき、その委員長の出身県の教育委員会OBが「○○君がねえ…もうちょっとおとなしくしてくれればねえ…」と話をするのです。ああ、ここは日教組と教育委員会はこういう関係なのだなあと想像できたのでした。

 「シールズ」という若者の団体が国会の前で声を挙げながら活動していた時期がありました。若くして校長になり、これからその県の教育行政を担っていく立場になるであろう人が、大学生たちを前に「あの若者の元気さを見直し、もっと活発にエネルギーを発揮し社会にも関わる姿勢が大切です」と話しました。筆者はすぐに問題点を指摘し、裏に全共闘OBや左翼勢力がついていることを話すと、彼はびっくりしていたのでした。要するに何も知らないのでした。でもそのことを知らない人がその県の教育の要になっていくことを想像します。暗い気分になりました。

 ある県で新規採用や管理職昇任に不正があったことをマスコミが明らかにしたとき、これは以前からずっと日常化していた可能性を感じました。早くなかったことにしよう、早く昔のことにしようという雰囲気が強く働いていることを聞きました。「不正」の体験を持ちながら、一生の秘密にして心の隅に押し込めながら、教育の仕事をしていく人の現在と未来を思うと切なくなるのでした。

 これまで体験した例の一部を挙げてきましたが、共通点があります。それはエピソードに関わっている人の多くが薄くピンク色に染まっているのです。そして、大勢のピンク色の中にまぎれ埋もれているために、自分が染まっていることに気づいていないのです。周りからは薄いピンク色が赤く見えます。これこそGHQが日本弱体のために教育界に仕掛け、70年経過し結実した結果なのでしょう。

 一人一人が、自分はピンク色に染まっていないか自己点検することから始める必要があるようです。特に教育界は…。

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【プロフィル】今村裕

 いまむら・ゆたか 昭和31年、福岡市生まれ。福岡県立城南高校、福岡大学、兵庫教育大学大学院修士課程、福岡大学大学院博士後期課程。公立小学校教諭、福岡市教育センター、同市子ども総合相談センター、広島国際大学大学院心理科学研究科、大分大学大学院教育学研究科(教職大学院)を経て、現在開善塾福岡教育相談研究所代表。臨床心理士、公認心理師。

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