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決済・通販・配車・資産運用…PayPay、機能を拡充 スーパーアプリ化へドーム球場で新サービス 福岡

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座席から注文し、球場内の店舗で待ち時間無しで受け取れる「PayPayピックアップ」
座席から注文し、球場内の店舗で待ち時間無しで受け取れる「PayPayピックアップ」

 スマートフォン決済サービス、PayPay(ペイペイ)が、事前注文サービス「PayPayピックアップ」をプロ野球・福岡ソフトバンクホークスの本拠地ペイペイドーム(福岡市中央区)に導入した。新型コロナウイルスの感染拡大防止策の一環として、商品の受け渡し時の行列ができにくくするとともに、決済を核に、通販や配車、資産運用などの多様なサービスを提供する「スーパーアプリ」としての地位確立を狙う。(九州総局 中村雅和)

 ■感染防止にも一役

 「PayPayピックアップ」は、スマートフォンのアプリ上から対応店舗に注文して決済し、店舗で商品を受け取ることができるモバイルオーダーサービスだ。商品を受け取るタイミングはアプリで通知されるため、利用者は店内での滞在時間を最小限に抑えられる。飲食店側にも、販売機会の増加に加え、アプリ上で事前決済するため、未回収リスクを低下させられるメリットがある。

 サービスは6月から始まり、同ドームでは10月から導入した。現在はドーム内の内野スタンド側3店舗で利用可能で、今後も拡大する予定だ。

 球場内の飲食店は、攻守の入れ替わり時など、特定のタイミングで観客が集中しやすく、行列ができやすい。新型コロナ感染拡大防止のためのイベント人数制限が緩和され、ドームでは定員の約50%(2万人)を上限に、段階的に入場制限を緩和する。ドーム側では間隔を空けて並ぶよう呼びかけるなど、対応を強化している。そんな中、オーダーや提供準備の待ち時間が不要になる「PayPayピックアップ」は、感染防止につながると期待される。

 ■観客の評判は上々

 観客からの評判は上々のようだ。9日に同ドームで行われたロッテ戦は約1万6千人が入場し、飲食店には一時長い行列ができた。ただ、PayPayピックアップ専用の受け取りコーナーは混雑とは無縁でスムーズに受け渡しが進んでいた。サービスを利用した福岡県志免町の会社員、米田悦子さんは「せっかく試合を見に来たのに、行列に並ぶ間に観戦できないのはもったいない。それが、解消されるからとてもいいサービスだと思う」と笑顔を見せた。

 ドームではすでに3月から球場内の売店やワゴン、チケット売り場などでペイペイを導入している。

 ホークスと同じパ・リーグの東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地「楽天生命パーク宮城」(仙台市宮城野区)では令和元年から完全キャッシュレス化に踏み切るなど、取り組みが進む。さらに、球場内17店舗では楽天が提供するモバイルオーダーサービス「楽天リアルタイムテイクアウト」が利用可能で、ペイペイドーム以上の環境を整えている。

 それでも、ペイペイの担当者は「PayPayピックアップはアプリから利用できる。単一のアプリですべて完結させられるところが他社にないわれわれの特色であり、強みだ」と強調する。

 ペイペイの中山一郎社長は「顧客の生活に密着したスーパーアプリを目指す」との目標を掲げる。すでに決済だけでなく、通販や配車、資産運用などに機能を拡充した基盤アプリへと成長しつつある。

 ■PRの好機

 公正取引委員会の調査では2年1月時点で、QRコード決済市場でのペイペイのシェアは55%と圧倒的な存在だ。ただ、キャッシュレス市場全体を見ればクレジットカードや電子マネー、交通系ICといった非接触型決済サービスなどライバルは数多い。

 日本のキャッシュレス決済比率は、海外諸国と比べて低い。政府は消費増税に伴ってキャッシュレス決済時にポイント還元を実施するなど、比率引き上げに力を入れる。

 今後、市場拡大が見込まれる中、ペイペイはスーパーアプリとしての地位を確立し囲い込みを狙う。そんな中、1日で万単位の観客を集めるプロ野球などスポーツイベントはPRにとって絶好の機会と見て力を注いでいる。

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