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「絶滅危惧種・サシバの保護を」 奄美大島の写真家が尽力

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バッタを捕らえたサシバの幼鳥=平成29年11月、鹿児島県宇検村(与名正三さん提供)
バッタを捕らえたサシバの幼鳥=平成29年11月、鹿児島県宇検村(与名正三さん提供)

 鹿児島県宇検村(奄美大島)の写真家、与名正三さん(68)は、島で越冬する渡り鳥で、絶滅危惧種の猛禽類サシバの調査や保護に尽力している。目標は、サシバがすむ各地の関係者が集まる国際サシバサミットを、奄美大島で開くことだ。

 環境省によると、サシバは全長約50センチで、翼を広げると1メートルを超える。昆虫や両生類、爬虫類などを捕食。夏は東北以南の日本列島や北東アジアで過ごし、冬を南西諸島や東南アジアなどで越す。国内では確認数が減少し、生息地の里山開発の影響が指摘されている。

 与名さんがサシバと出合ったのは、島内の高校の写真部員だったころ。大空を舞う雄姿が目に焼き付き、その後拠点とした奈良県生駒市と行き来しながら約50年間様子を撮り続け、平成29年からは個体調査も始めた。

 与名さんによると、宇検村では約300羽が越冬。うち165羽を特定し、1羽当たりの縄張りが200~300平方メートルであることや、毎年同じ場所で生活することが分かり、昨年栃木県であった第1回国際サシバサミットで発表した。与名さんは地元自治体とも協力し、今後、奄美大島でのサミット開催を目指している。

 「生態系の頂点にいるサシバは、自然環境の指標だ」と与名さん。アジア猛禽類ネットワークの山崎亨会長は「森林が多い奄美大島はサシバにとって重要な場所で、その環境の変化は、本土の生息状況にも影響する。個体ごとに動きを調べる与名さんの活動は国の保護策にも役立ち、非常に意義深い」と話している。

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