PR

西鉄、中型バス自動運転を実証 北九州の公道

PR

 西日本鉄道は8日、北九州市の公道で10月下旬から1カ月間、定員56人の中型バスによる自動運転の実証実験を行うと発表した。2月に実施した小型バスでの実証に続く2回目で、より安全性、安定性を高めた車両とシステムを導入し、本格運行に向け取り組みを加速させる。

 今回の実証は、同市小倉南区内のJR朽網(くさみ)駅と北九州空港間の10・5キロを運行。緊急時に備え、運転士は運転席に乗り込むが、基本的に自動運転システムに任せる。複数の交通量の多い幹線道路の交差点を経由するルートは2月の小型バスでの実証と変わらない。今回は新たに、始終着の2カ所に加え、途中にあるトヨタ九州の苅田工場前にもバス停を設ける。

 新たに信号とバスが直接通信するシステムを導入し、ブレーキが作動するまでの時間を0・2~0・6秒程度、短縮させる。わずかな違いだが、時速50キロで走行時の場合約3~9メートル、ブレーキがかかるまでの空走距離が短くなる。また、車両位置の特定する「磁気マーカー」を道路に埋め込み、走行安定性を高めた。

 さらに交差点に複数のカメラやセンサーを設置し、AI(人工知能)による画像処理で状況を予測し、警告するシステムも導入した。多くは公道での実証が日本初のものだ。

 運転手不足が深刻さを増す中、利便性を確保した上で、運行体制を維持することは大きな課題だ。このまま放置すれば、現在以上にダイヤ上の制約が生じたり、労働条件の悪化につながりかねない。

 西鉄をはじめ、バス事業者各社や、国土交通省、経済産業省などは自動運転技術に一連の課題解決の可能性を見る。今回の実験も西鉄のほか、全国5つのバス事業者が参加する。最終的には緊急時も含め、全操作を自動化する「レベル4」の実現に向け、ノウハウの蓄積を進める。

 倉富純男社長は「バス事業にとって自動運転技術が主力になることは間違いない。できるところからやっていく」と語った。

この記事を共有する

おすすめ情報