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【サンライト帳】ラストラン

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 石炭の街・福岡県大牟田市で1世紀にわたって走り続けてきた炭鉱電車は5月、三井化学大牟田工場専用線で、最後の走りを終えた。同工場では炭鉱電車の記録を映像と音で残す一方、ラストランイベント「ありがとう 炭鉱電車」を計画していた ▼ところがコロナ禍が一挙に拡大。ラストランは9月末に延期された。しかし、またしても不運に見舞われた。記録的豪雨が7月、大牟田を襲い、なんと炭鉱電車5両まで水没し、運行不能に。ラストランはついに中止になってしまった ▼瀬木直貴監督の記録映像「紅(あか)い恋人」「炭鉱電車の1日」は9月末完成し、披露された。映像はネットでも公開され、電車はネット上を走り続けることになった。だが、これまで動き続けてきた国内最古の炭鉱電車。行先未定のまま、映像だけの存在にするのはもったいない。大牟田の貴重な炭鉱遺産をどう生かすか知恵を絞るときだろう。「炭鉱電車にも新しい朝が来ることを期待する」。瀬木監督の願いでもある。(永尾和夫)

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