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アフガン凶弾から半年 中村哲さんと共に歩む 現地スタッフら事業再開

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「中村哲先生の存在を感じながら事業を進めていく」と、決意を語るペシャワール会の村上優会長
「中村哲先生の存在を感じながら事業を進めていく」と、決意を語るペシャワール会の村上優会長

 アフガニスタンで活動中、福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さんが凶弾に倒れてから4日で半年。一時中断していた事業は徐々に再開し、現地スタッフらが着実に引き継いでいる。同会の村上優会長(70)は、中村さんの口癖だった「実行あるのみ」という言葉を胸に刻み「存在を感じながら進めていく」と力を込める。

 中村さんは長年、アフガンやパキスタンの国境付近で貧困層への医療支援に取り組み、2000年にアフガンが干ばつに見舞われてからは用水路を建設し、農地の復興や拡大を推進してきた。現地に根を張り、スタッフの育成にも力を入れてきたが、昨年12月4日に同国東部ナンガルハル州で武装集団に銃撃され、73歳で命を落とした。

 医師の先輩として中村さんを慕い、約40年にわたり活動を支えてきた村上会長は「喪失感は大きい」と胸の内を明かす。この半年間は「迷ったときは中村先生ならどう考えるかを念頭に置いてやってきた」といい、中村さんの考え方を改めて理解しようと、著作や講演で語られてきた言葉の一つ一つを整理するグループも作った。

 現地のアフガン人スタッフらも前を向く。東部の砂漠に造成した農園では3万本のオレンジを栽培し、今年は蜂蜜の収穫にも取り組む。園内の「ドクター・ナカムラ・メモリアルパーク」に中村さんの功績をたたえる記念塔を建設中で、近く完成する見込みだ。

 一方、アフガンでも新型コロナウイルス感染がまん延し、感染者は約1万7千人に上る。3月末以降、首都カブールや現地拠点のジャララバードに通じる道路も封鎖。一時は事業の継続が危ぶまれたが、農村地帯での作業は感染リスクが低く、通行許可を取得できた。

 村上会長は2月にインドで、アフガンの現地責任者らと今後の活動について協議した。別れ際、全員で手をつなぎ「Just do it(実行あるのみ)!」と中村さんの口癖を繰り返し唱和したという。

 村上会長は「コロナの影響下でも現地は脈々と動いている。中村先生の現場主義を第一に共に歩んでいきたい」と決意を示す。

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