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日田彦山線復旧で福岡県、BRT専用道延伸を要請 JR「最大限尊重し検討」

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JR九州の青柳俊彦社長(右)に要請書を手渡した福岡県の小川洋知事(中央)と福岡県議会の栗原渉議長=福岡市博多区のJR九州本社
JR九州の青柳俊彦社長(右)に要請書を手渡した福岡県の小川洋知事(中央)と福岡県議会の栗原渉議長=福岡市博多区のJR九州本社

 福岡県の小川洋知事は2日、平成29年7月の九州北部豪雨で被災し、福岡、大分両県にまたがる一部区間が不通になっているJR日田彦山線の復旧について、JR九州の青柳俊彦社長と福岡市内で会談した。小川氏が、鉄道に代わるバス高速輸送システム(BRT)の専用道について、JRの提示案よりも延伸するよう要請したのに対し、青柳氏は「最大限尊重しながら検討していく」と応じた。県と同社は今後、専用道延伸案の早期実現に向けて協議を進める。(九州総局 小沢慶太)

 会談は、鉄道復旧を強く求めていた同県東峰村が、BRTへの転換を容認し、沿線自治体が事実上まとまったことを受け、県側が申し入れた。福岡県議会の栗原渉議長も同席した。冒頭、小川氏が青柳氏に要請書を手渡し、その後は非公開で行われた。

 会談後、小川氏は報道陣の取材に対し「鉄道復旧を求めていた地域は(BRTへの転換を)断腸の思いで決断した。その思いにいち早く応えるためにJR九州との協議に全力を挙げる」と述べた。同社は「BRTを選んでよかったと評価され、持続可能となるよう、より良いものを追求し、早期の実現を目指したい」などとするコメントを出した。

 日田彦山線は添田(福岡県添田町)-夜明(大分県日田市)の29・2キロの不通が続く。復旧をめぐってはJR九州がそのうち彦山(添田町)-筑前岩屋(東峰村)の7・9キロをBRT専用道とすることを提案している。

 これに対し、県が要請したのは、専用道を彦山-宝珠山(東峰村)の14・1キロに延ばす案だ。専用道区間が延びるため、事業費の増加は避けられない。県によると、JR九州案では10億8千万円の事業費は2倍前後に膨らむ見込みだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、JR九州は経営に大きな打撃を受けている。青柳氏は先月27日の記者会見で、延伸案について「サービスの向上につながるのであれば投資は必要だと思っている」と述べたが、事業費の増加は重くのしかかる。小川氏は、沿線自治体による事業費負担について「基本的にJR九州がやることだと思っている」と否定する。

 また、青柳氏は自社による提案が「ベストなつもりだ」とも語っており、県とJR九州両者はまだ完全に一致しているわけではない。小川氏は「地域の決断の重さをJR九州も受け止めてもらいたい」と述べ、延伸案以外の決着はあり得ないとの構えだ。

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