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「強制連行」言及を問題視 KBC番組で福岡県が一部削除要請

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 人権啓発を目的に福岡県が九州朝日放送(KBC、福岡市中央区)に制作、放送を委託しているラジオ番組について、一部に政治的な中立性を損ないかねない内容があったとして、県が番組を県人権啓発情報センターのホームページ上で公開する前に、該当する部分を削除するよう要請。番組側は応じないなど、波紋が広がっている。

 県やKBCによると、番組は、県出身の俳優、中西和久氏がインタビュアーを務める「中西和久ひと日記」。平成9年以降、毎年6~8月の平日に5分間放送している。県は昨年度、委託費として500万円を支出した。

 昨年8月20日の放送で、中西氏は県内で炭鉱労働に従事したオランダ人元捕虜と交流した男性と対談した。その中で、中西氏は記録作家、林えいだい氏=故人=の著書を引用し「筑豊(の炭鉱)には朝鮮人、中国人、戦争捕虜など強制連行された人々が送り込まれた」などと朗読した。

 県は昨秋、KBC側から放送番組一式の提出を受け内容を確認。労働の強制性についての言及が行政の中立性を損ないかねないと判断した。これに先立ち県に「危険な労働を強いられたのは外国人だけではない」といった趣旨の投書もあった。

 県人権・同和対策局はKBCと公開時の取り扱いを協議したが、「放送内容のまま保存するのが原則」(KBC)として、内容は編集せず公開した。

 小川洋知事は「記録として保存する際に修正するのは良くなかった。ただ、事業主体は県だ。番組制作にあたって、関係者と県が協議するのは問題がない」と述べた。

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