PR

倉富・西鉄社長「移動時に3密作らせぬ」 決算は減収増益

PR

記者会見する西日本鉄道の倉富純男社長
記者会見する西日本鉄道の倉富純男社長

 西日本鉄道は20日、令和2年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比1・9%減の3894億円で、最終利益は同5・5%増の66億円と減収増益だった。鉄道事業で改元に伴う観光需要増などがあったものの、バスや物流部門の不調が影響した。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、1~3月期は営業利益ベースで昨年同期比18・8%の減益となるなど、業績に響いた。

 倉富純男社長は「しっかり頑張って、そこそこやれた決算だったと総括できる。ただ、コロナの影響で、『もっと上を狙う』ではなく『事業をどう続けるか』という状況になった。リーマンショックのときに比べ、(影響は)深くて広い」と述べた。

 国際物流は、米中貿易摩擦により「世界中で(貨物量が)1割程度減った」(倉富氏)という事業環境の下で、苦戦を強いられた。今年1月、米中両国の貿易協議で「第1段階合意」が発効し、改善の兆しが見えて間もなく、新型コロナ禍で動きが止まった。

 また、バス事業も、大型商業施設が開業した福岡地区で旅客数が増加したものの、日韓関係の冷え込みに伴う訪日外国人客(インバウンド)の減少などでトータルで前期比32億円の減収だった。

 新型コロナウイルスの影響は3年3月期の業績に影を落としており、西鉄は現時点での予想公表を見送った。

 4月以降、外出自粛や減便に伴い、鉄道やバスの乗客は7割以上減少。政府による緊急事態宣言発令以降はさらに落ち込んだ。

 一方で、14日の宣言解除で人出が戻りつつある。西鉄は直後の16日から鉄道・バスの運行を通常通りに戻した。これに対し、倉富氏は「移動時に『3密』(密集、密接、密閉)を作らないことが大事だ。(旅客)需要に対して、まだ供給過剰と思うが、広い空間を提供することが先決だ」と意義を強調した。観光については、ビジネス需要よりも回復は遅れるとの見方を示した上で「安心の中で移動できるね、とすることが運輸業者の使命だ」と語った。

この記事を共有する

おすすめ情報