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新型コロナ、現場判断でアビガン投与 福岡県医師会が独自方式

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 福岡県医師会は11日、新型コロナウイルス治療薬の有力候補として注目される「アビガン」について、県内の医療機関では、医師の判断で速やかに投与できる態勢が整ったと発表した。病院ごとに必要だった倫理委員会での承認手続きを、県医師会が一括して行う独自の方式が厚生労働省から了承された。県医師会の上野道雄副会長は「臨床現場の第一線に医師や看護師を送り出す上で、最低限のことはできた」と説明した。

 投与対象はPCR検査で陽性となった患者のうち、高齢者や基礎疾患がある場合とした。福岡県方式では、それ以外にも新たに「主治医等が重症化の可能性を憂慮する患者」という基準を加え、重症化の危険のある患者にも投与できるようにした。

 これによって患者が入院する医療機関の主治医や、かかりつけ医などの意見をもとに、陽性判明後、速やかなアビガン投与が可能になる。すでに認可を受けている新型インフルエンザへの治療時よりも投与量が増えるため、副作用の可能性について同意を得た上で、最大2週間の投与期間は入院し、経過観察を行う。

 新型コロナウイルスの治療薬としても認可を目指すアビガンは、国が支援する研究機関による観察研究として投与されている。観察研究に参加するには病院ごとに倫理審査委員会で承認手続きを進める必要があった。

 福岡県方式は一連の手続きを県医師会の倫理委に集約。治療の選択肢として早期のアビガン投与を希望する県内医療機関は、県医師会の承諾で手続きを終えられる。

 今後、県医師会は経過観察中の入院場所について、症状の軽い患者が療養するための民間宿泊施設も対象とできないかを県と協議。並行してPCR検査体制の拡充も進めている。

 大型連休明け以降、県内での新規コロナ患者は減少傾向にある。ただ今後予想される第2波、第3波の感染拡大局面に向け、県や県医師会は患者の早期発見と、アビガンなどによる重症化阻止を組み合わせた備えを強める。

 上野副会長は「陽性患者に早期投与する『福岡県方式』で検証し、アビガンの重症化予防効果を明らかにする」としている。

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