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九電、4億円最終赤字 繰り延べ税金資産取り崩し

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記者会見する九州電力の池辺和弘社長
記者会見する九州電力の池辺和弘社長

 九州電力は30日、令和2年3月期の連結決算を発表した。売上高は前期比0・2%減の2兆130億円、最終損益は4億円の赤字だった。販売電力量の減少や、余剰の液化天然ガス(LNG)売却損が響いた。また、新型コロナウイルスの感染拡大による業績への影響が不確実だとして、将来の税金還付を見込んで過去に計上した繰り延べ税金資産を取り崩し、最終赤字となった。

 池辺和弘社長は「収支にとってマイナス要因が多い1年だった。それでも効率化の知恵を一生懸命出し、減益だが、連結の経常利益は400億円を確保できた」と語った。

 本業の電気事業は苦しかった。グループ全体の総販売電力量は首都圏に進出した子会社「九電みらいエナジー」が契約数を着実に増やし、ほぼ前年並みを確保したものの、九電単体では前期比2・7%減の779億キロワット時だった。また、石炭を燃料とする最新鋭の松浦火力発電所2号機(長崎県松浦市)の稼働開始によって、燃料費は押し下げられたが、減価償却費も増加した。

 池辺氏は、最終赤字につて「LNG市況の低迷や、(特定重大事故等対処施設特重施設の完成遅れによる)原発一時停止などを長期的な観点で織り込んだ。一喜一憂しない」とした。

 新型コロナの影響については「足元で見る限り、悲劇的に落ちているわけではない。ただ、電気事業はGDPとの相関がかなり大きい。経済活動が落ちれば、(販売電力量も)落ちるだろう。注視する」とした。

 同社はこの日、今年7月に各地の営業センターを支社と統合し、「支店」とするほか、都市開発関連部署を一本化した「都市開発事業本部」の新設などの組織改正を発表した。いずれも社長直轄とする。

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