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新型コロナで休業要請 福岡県、見えぬ支援策 市長会が緊急要望「早急な対応を」

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福岡県の小川洋知事(左側手前から2人目)に緊急要望する県市長会の井上澄和会長(右側手前)
福岡県の小川洋知事(左側手前から2人目)に緊急要望する県市長会の井上澄和会長(右側手前)

 福岡県市長会は15日、小川洋知事に新型コロナウイルス対策に関する緊急要望を行った。同会の井上澄和会長(春日市長)は「早急な対応をお願いしたい」と求めたが、緊急事態宣言に伴う民間事業者への休業要請を踏まえた県の支援策は、いまだに具体像が見えてこない。福岡市などがいち早く独自支援を打ち出す中、県にもスピード感のある対応が求められている。(九州総局 小沢慶太)

 同会の緊急要望は367項目にわたる。まだ県による休業要請が行われる前の今月7~10日に、独自に保健所を持つ福岡、北九州、久留米を除く26市から寄せられた国や県への要望を取りまとめた。

 具体的には、緊急事態宣言を受けた県独自の経済対策▽休業などで重大な影響を受けた事業者への補償▽在宅勤務などを促進するための設備投資への財政支援▽給付金などに関する事務負担の軽減▽感染者に関する迅速かつ詳細な情報提供-などを求めた。

 井上氏らが県庁を訪れ、小川氏に要望書を手渡した。小川氏は「多くの事業者がいろいろな形で影響を受けている。休業を要請した事業者だけでなく、広く影響を受けた事業者を頭に置いて支援策を急いで検討している」と応じた。

 県による休業要請をめぐっては、福岡市の高島宗一郎市長が早々に事業者への家賃補助など総額100億円に上る独自の支援策を発表した。井上氏は要望後、報道陣の取材に、県内の他市が歩調を合わせるかについて「産業構造や財政力にも違いがある。なかなか難しいと思っている」との見方を示した。福岡市の対応には、自治体間に格差が生じる懸念を念頭に「ちょっと戸惑っている」とも漏らした。

 ただ、いち早く独自策を打ち出した高島氏の姿勢は、他市が追随する動きの引き金となった側面がある。同じ政令指定都市の北九州市は、家賃補助など福岡市と同様の支援策を講じる方針を固め、16日に発表する。

 そもそも高島氏が県に先立つ形で発表に踏み切ったのは、スピード感を欠く小川氏の対応にしびれを切らしたことも一因となったとみられる。同市幹部は「県の動きはあまりに遅い」と嘆息する。県議会関係者も「国や他県の動向を見てばかりで、県はリスクを取りたくないだけだ」と憤る。

 外出の自粛や休業の要請によって多くの事業者が資金繰りに苦労し、明日への不安を抱える。国難とされる非常事態だからこそ、小川氏に求められるのは県民に寄り添った決断と素早い実行といえる。

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