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西鉄大牟田線高架化事業 完成遅れ、6年11月にずれ込み 新型コロナでさらに影響も

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 福岡県などによる西鉄天神大牟田線高架化事業の完成が大幅に遅れることになった問題で、工法や工期短縮などについて検討する県の検証委員会は10日、完成時期が令和6年11月となり、当初予定の令和4年3月から2年8カ月遅れるとした報告書をまとめた。西鉄は、新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては「工期に影響が出てくる」とし、完成がさらに遅れる可能性も示唆した。

 同事業は、春日原(春日市)-下大利(大野城市)間の約3・3キロを高架化して踏切をなくして交通渋滞の緩和などを図る目的で、平成15年度に着手した。事業主体は県で、施工を西鉄が担っている。

 問題が明らかになったのは昨年10月だった。春日原駅の新駅舎を建設する過程で、旧駅舎の地中から想定外の基礎コンクリートなどが発見され、撤去に一定の時間が必要になることが判明。西鉄から県に対し、工期変更の協議を求める申し出があった。西鉄によると、当初想定の2倍近くとなる170立方メートルのコンクリートが埋まっていたという。

 工期は二段階で区切られており、西鉄は前段階の高架化が予定より2年遅れ、その後の新春日原駅舎の完成までは予定から1年6カ月遅れる見通しを県に示し、全体の完成は令和7年9月になる見込みだった。

 検証委の報告書では、施工手順や工法の変更などで作業を効率化。工期の遅れについて、高架化までは1年5カ月、新春日原駅舎の完成までも1年3カ月へと計10カ月圧縮できるとして、全体で完成が2年8カ月遅れの6年11月になると結論づけた。工期遅れの原因となった基礎コンクリートについては「予見が困難」として「工期変更はやむを得ない」と判断した。

 全体事業費は約557億円だが、県は遅れによって増額を見込んでおり、県建築都市部の野瀬孝行技監は記者会見で「今後、西鉄と精査する」としている。

 一方、新型コロナの感染拡大も影響するとみられ、西鉄鉄道事業本部の松藤悟副本部長は「作業員の確保や建設資材の調達に影響が出る可能性もある」と述べた。県は今後、沿線住民に報告書の内容について説明する予定だ。

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