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九州7県、コメ不作際立つ 佐賀は記録的 冷夏・大雨・台風が直撃

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今年8月、九州北部を襲った大雨で冠水した、佐賀県武雄市の住宅や田畑
今年8月、九州北部を襲った大雨で冠水した、佐賀県武雄市の住宅や田畑

 九州7県の令和元年産の水稲(コメ)の作況指数(平年=100、確定値)が86の「不良」となり、全国が99の「平年並み」の中で不作ぶりが際立っている。低温や風水害、虫害が響いたためで、特に佐賀県は記録的不作で十分に出荷できず、農家から悲鳴が上がる。

 コメどころの北海道と東北地方がそれぞれ104の「やや良」で、九州と明暗を分けた。九州での元年の作付面積はほぼ前年並みだったが、収穫量は約16%減の67万4300トンに落ち込んだ。

 佐賀の58は都道府県別で最低となり、台風の被害を受けた平成18年の49に次いで同県で過去2番目の低水準。九州農政局によると、今年7月の低温と日照不足、8月の九州北部を襲った大雨、9月の台風17号による塩害が悪影響を与えた。中国大陸からイネの病害虫「トビイロウンカ」が襲来したのも打撃を与えた。

 佐賀市内の農業関係者は「これまでで一、二を争う不作だ。今後も稲作を続けられるか不安だ。肥料代などの支払いが滞り、今後も稲作を続けられるのか不安に思っている農家もいる」と話す。

 10月末時点のコメの等級検査でも、米粒の形や成熟度合いが一定の基準を満たした1等米比率は九州全体で33・6%にとどまり、全国の72・9%を大きく下回った。福岡が18・9%、佐賀が21・6%、長崎が25・2%、熊本が28・5%といずれも低水準なのが目立つ。

 米価は近年値上がり傾向で、元年も九州産を含めて各銘柄はおおむね前年並み。佐賀の「さがびより」は食味ランキングで最上級の特Aを取るなど高い評価を得ており、生産者は満足できる量の1等米を市場に出せないのが悩みだ。佐賀県とJAは緊急対策として、例年は業務用などに回していた2、3等米を専用の米袋に詰めて一般消費者への販売促進に努める。

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