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列車運転士の人手不足背景、JR九州が自動運転開発 国交省は安全性懸念、実現は不透明

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 JR九州が運転士の人手不足懸念を背景に、独自方式の自動列車運転装置(ATO)の導入を目指して、技術開発を進めている。令和3年度までに、運転士の資格がない係員を乗務させる実証実験の開始を目指す。ただ、国土交通省は「現在導入されているATOより安全性が低く、認可には十分な検討が必要だ」としており、実現するか不透明な部分もある。

 国交省などによると、JR九州の方式は信号を守らなかったり、制限速度を超過したりした際にブレーキをかける自動列車停止装置(ATS)をベースとする。

 国内で一部の地下鉄やモノレールなどが実用化しているATOが、より高度な自動列車制御装置(ATC)の機能を併用しているのに比べ、安全性で課題があるとの指摘が出ている。

 さらに、国内のATO導入路線は踏切がなく、駅にホームドアを備えている。これに対し、JR九州は踏切があり、ホームドアを整備していない駅を通る区間への導入を、視野に入れている。

 同社は緊急時の安全確保のために係員を運転席に乗車させる方針。だが、国交省の担当者は「運転士が担う業務は多様で、係員だけで対応できるのかどうかも検証する必要がある」と慎重な姿勢を示した。

 ATOをめぐっては、JR東日本が綾瀬(東京)-取手(茨城県取手市)間の常磐線各駅停車に2年度末に導入する。この区間は踏切がなく、ホームドアも整備する。同社は将来、運転士を乗務させずに運行することを目指している。

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