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太宰府観光に古民家ホテル 西鉄などが明治44年建築の住居改修、天満宮近くに開業

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古民家の趣を残したホテル・カルティア太宰府の外観
古民家の趣を残したホテル・カルティア太宰府の外観

 福岡県太宰府市の太宰府天満宮近くに4日、明治44年建築の古民家を改修したホテルが開業する。太宰府は福岡を代表する観光地だが、宿泊客が少ないことが課題だった。ホテルを整備した西日本鉄道などは、古都の魅力を満喫できる体験プランを提供し、観光客の太宰府周遊と消費を促す。

 名称は「ホテル・カルティア太宰府」で、3棟計13室のうち、1棟4室が先行オープンする。宿泊者以外が利用できるレストランも設けた。残る2棟は来春開業する。

 古民家はもともと、江戸末期から昭和にかけて、梅仙(ばいせん)、拝山(はいざん)、鼓山(こざん)の3代の絵師を輩出した吉嗣(よしつぐ)家の住居。改修では外観や梁(はり)などの趣を残し、ベッドや浴室などを整備した。大川家具や久留米絣(がすり)の座布団といった、福岡の特産品も用いた。

 宿泊者を対象に、太宰府天満宮の夜間貸し切り参拝や、近くにある九州国立博物館のナイトツアーなどの企画も用意する。特別な体験を通じて、古都の魅力を満喫できるようにする。

 価格は1人1泊3万3千円からと設定した。西鉄、三井住友ファイナンス&リース、福岡銀行などが出資して設立した会社が経営し、運営は、歴史的建物の利活用に取り組むバリューマネジメント(大阪市)が担う。

 太宰府市によると、福岡有数の観光地である太宰府には、年間1千万人超の観光客が訪れる。だが、民泊などを除けば、ホテルは1カ所しかなかった。観光は滞在が短時間に留まる「通過型」で、知名度が高いにも関わらず、経済効果は限定的だった。

 市が3月にまとめた観光推進基本計画によると、宿泊しない場合の1人当たりの消費額(平成28年)は、国内客が2800円、訪日客で4100円だった。市は令和5年までにそれぞれ1千円ずつ上げ、総消費額280億円を380億円に伸ばす目標を掲げた。

 9月30日にホテルで開かれたオープニングセレモニーで、太宰府市の楠田大蔵市長は「本市は『令和』発祥の地となり、1300年の悠久の歴史が注目されている。この施設を起爆剤とし、日本を代表し、世界に冠たるまちにするため、最大限の努力を重ねる」と語った。

 西鉄の倉富純男社長は「太宰府の魅力を引き出すには、滞在型という切り口がいる。ポテンシャルはあり、長期目線では太宰府で100室のホテルを目指したい」と述べた。(高瀬真由子)

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