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記録的大雨の風評被害…佐賀の温泉地、宿泊予約減で打撃

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 8月に九州北部を襲った記録的な大雨により、佐賀県の武雄、嬉野両温泉で宿泊施設の予約キャンセルが相次ぐなど観光産業も打撃を受けた。施設は大雨の被害を受けていないものの、秋の行楽シーズンに向けた予約の出足も鈍く、関係者は「風評被害を受けている」と頭を痛める。

 対策として、武雄市では有志グループが地元の旅館や飲食店などを紹介する動画を、ハッシュタグ(検索目印)「#武雄元気です」を付けて公開して応援している。

 武雄市の温泉街は、広範囲で冠水して家屋の床上・床下浸水が相次いだ同市北方町から約5キロ離れており、被害はほぼなかった。だが、県は11日、8月28日~9月9日に約1500人の宿泊キャンセルが出たと発表した。市観光協会の井上祐次常務理事(63)は「辺り一帯が冠水したニュース映像の印象が強く、市全体が被災したと捉えられたのではないか」とみる。

 武雄市に隣接する県内最大の温泉地、嬉野市でも同期間の宿泊キャンセルが約3千人に上った。うち大正時代から続く老舗旅館は系列2軒を含めて計約140人のキャンセルが出ており、山口剛取締役(47)は「被害はなかったのに、キャンセルが続いた。はがゆかった」と唇をかむ。

 武雄市観光協会によると、秋の行楽シーズンに向けた武雄温泉での宿泊予約は前年の同時期と比べて3~4割減と推測。嬉野温泉観光協会によると、嬉野温泉では1~2割減の印象だという。

 武雄市で活動するデザイナーらのグループは旅館や飲食店、観光施設などを約1分の動画にまとめ、22日までに17本をユーチューブなどで公開した。それぞれの店の従業員が「おいしいご飯を食べに来て」などと呼び掛けている。グループに加わっている同市在住のデザイナー、野田ひとみさん(58)は「武雄の元気な姿を全国にアピールしていきたい」と話している。

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