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西日本シティ銀創立15周年・谷川浩道頭取に聞く「行員の人間力向上を追求」

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インタビューに答える西日本シティ銀行の谷川浩道頭取=26日、福岡市博多区
インタビューに答える西日本シティ銀行の谷川浩道頭取=26日、福岡市博多区

 ■フィンテック、先頭集団に

 西日本、福岡シティの2行が合併して誕生した西日本シティ銀行が10月1日、創立15周年を迎える。谷川浩道頭取(66)は26日、産経新聞のインタビューに応じ、マイナス金利政策の長期化など銀行にとって多難な時代が続く中、「一番大切な地域経済の発展に貢献するには、行員の優れた人間性が命綱になる。これからも温かみのある、面倒見の良い銀行を追求していく」と語った。(九州総局 小沢慶太)

 合併の最大の効果は、財務上の懐の深さを得ることができたことだと思う。金融界は不思議なもので、資金量が多いと業界内のステータスが上がる。

 初代頭取の新藤恒男氏(故人)は、相対的に規模の小さな福岡シティ銀の出身者を人事部長に充てるなど、2行の融和を進めたと聞く。不良債権問題も抱えていた。

 新藤氏の後を継いだ久保田勇夫頭取(現会長)は、「営業優先」の考えで銀行を引っ張り、平成22年に公的資金を完全に返済した。

 私が頭取に就任したのが26年。その前年、日銀による「異次元の金融緩和」が始まっていた。営業成績は引き続き伸びていたが、その後のマイナス金利政策によって、多難な時代が始まった。

 地方銀行を取り巻く環境は厳しい。資金の貸し出しなど、伝統的な業務だけでやっていける時代ではない。特に(金融とITが融合した)フィンテックへの対応は、しっかりやらなければいけない。

 スマートフォンの普及などで、顧客の行動はずいぶん変わった。速さや便利さを求める客層には、デジタル化を進めることで対応していく。デジタル化の推進は、銀行にとっても生産性の向上につながる。

 ただ、地方銀行はメガバンクと違い、人材、資金力、地域という3つの制約があり、何でも自前でやるのは無理がある。いろいろなところと手を組むのが、われわれの考え方だ。そういう手法で、先頭集団に居続けたい。

 行内の業務革新にも取り組む。窓口業務を効率化し、事務職員を減らすなど業務フローの見直しを福岡県内9店舗で試行している。11月からは、県内のほとんどの店舗で実施する。来春の新卒採用では、地域特定職(事務職)の採用をやめた。

 法人営業は大きな支店に統合し、小規模な支店は個人営業に特化させる。

 金融業界は中長期的にみれば、再編が進んでいくのが大きな流れだろう。金融庁もそういう姿勢だ。

 大事なのは、統合や再編が地域にとってプラスになるかどうかだ。地域に対する熱い思いを共有できる相手がいれば、(再編は)望ましい。

 他行との緩やかな提携も、チャンスがあればいろいろやりたい。

 西日本シティ銀行には、諸先輩が築いてきた営業地盤がある。顧客に深く入り込み、地域の企業を成長させてきた。そうした取り組みで、どんなことがあっても最低限の収益は確保できる体質になっている。これを拡充するのが、大切だと考える。

 デジタル化が進んでも、銀行には、「人」でなければ対応できない部分がある。法人融資や相続、事業承継などの分野は、しっかりとした人材が欠かせない。若い人を伸ばしていくために、戦略的な場所で使っていきたい。

 過去の中期経営計画で、「人間力の向上」を柱に据えた。それが原点であり、豊かな人間性が、われわれの命綱だ。「ココロがある。コタエがある」。私たちが掲げるスローガンが、全てを言い尽くしている。

                   ◇

【用語解説】西日本シティ銀行

 平成16年10月1日、西日本銀行と福岡シティ銀行が合併して発足。28年10月、持ち株会社「西日本フィナンシャルホールディングス」を設立し、傘下に入る。3月末現在の総預金は8兆3097億円、総貸出金は7兆1322億円。福岡県内を中心に175店舗を展開。

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