PR

佐賀発のIT企業「オプティム」、AI駆使し存在感 農業・防犯・被災者支援も

PR

佐賀県警と包括連携協定を結んだ、ベンチャー企業「オプティム」の菅谷俊二社長
佐賀県警と包括連携協定を結んだ、ベンチャー企業「オプティム」の菅谷俊二社長

 先端技術を使った農家の負担軽減・収入増や、九州電力などとの連携、被災者への健康相談支援-。佐賀市発祥のソフトウエア開発のベンチャー企業「オプティム」が、人工知能(AI)を駆使し存在感を発揮している。監視カメラ画像を解析した偽電話詐欺防止や、小型機「ドローン」を使った「スマート農業」と対象領域は幅広い。

 同社はこのほど、AIが作物の異常を検知し、その部分だけにドローンで農薬を散布する技術を実用化した。

 虫食いや病気で変色した作物の葉、数万枚の情報をAIが記憶。次に、ドローンで撮影した田畑の画像を解析して類似被害の有無を調べる。異常を検知した場合、ドローンが被害個所を狙って農薬を散布する。農薬使用量を大幅に減らしながら品質確保も可能になるという。

 ドローンなどの機材はオプティムが貸し出す。収穫した農産物は全て、オプティムが市場価格で農家からいったん買い取り、付加価値を強調して高価格で販売する。機材やマーケティング費用などを除いた利益の一部を、農家に還元するという。

 平成30年に初めてこの農法で収穫した米は、除草剤などを除く削減対象農薬の使用量が、従来の5%以下に減少した。

 農薬散布という作業の効率化に加え、農産品のブランド力向上にもつながるとして、期待を集める。昨年末までに契約した農家や法人は、全国の550事業者以上となり、問い合わせも相次ぐという。

 菅谷俊二社長は「AIとドローンを使った新しい農法は間違いなく今後の主流になる」と意気込みを語った。

 ■全産業が変化

 菅谷氏は佐賀大学在学中の平成12年に創業し、スマートフォンやタブレットなどモバイルセキュリティーの市場で大きなシェアを獲得した。右肩上がりに成長し、26年に上場を果たした。佐賀市が発祥とあって、地方が抱える問題解決への意欲が強い。農業再生もその一環だ。

 菅谷氏は「AIとモノのインターネット(IoT)、ロボットが組み合わさり、全ての産業が変化する。今後数年で世界的にAI技術の中心的な役割を担うプレーヤーが決まる」と見る。

 農業、金融、小売りなど幅広い分野でのAI活用に向け集中的に投資する。銀行や警察などで、独自の画像解析技術を使ったセキュリティー対策の実証実験にも取り組む。

 こうした動きに九電も着目し、30年10月の戦略提携につながった。犯罪抑止効果が高いと見た佐賀県警も、その技術の活用に意欲を示す。

 さらに、北海道地震や熊本地震などでは、医師による健康相談を受けられるアプリを被災者に無償で提供した。利用者から「不安を抱えていたが安心できた」と反響があったという。

 オプティムは、成長とともに社員数も増え、現在は約190人になる。うち8割をITエンジニアが占めるが、農業の開発拠点として本店は佐賀に維持する。菅谷氏は「AIを有効活用しながら、労働力減少といった地域の課題も解決したい」と力を込めた。

この記事を共有する

おすすめ情報