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五輪ボート誘致でアスリートら公開討論 「選手の立場からは彩湖」 埼玉

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五輪ボート誘致でアスリートら公開討論 「選手の立場からは彩湖」 埼玉

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 ■議論不十分との指摘も

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 東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー競技会場見直しで、戸田ボートコース監督会員や戸田市を練習拠点にする大学生ら約40人が26日、彩湖のある同市で開かれた「東京オリンピックボート会場とレガシーについて」をテーマにした討論会に参加した。席上では「選手の立場からは彩湖でやってもらうのがいい」という声が多く上がった。(菅野真沙美)

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 討論会冒頭、監督会員らは各会場候補のメリットやデメリットについて解説。現状では五輪後に使用するための恒久施設や宿泊施設の内容が不明確で「レガシー(遺産)という言葉が取り上げられるが、選手目線で見れば当然の内容に関する議論が尽くされていない」と問題点を指摘した。

 アトランタ、バルセロナ五輪に出場し、現在は実業団の監督を務める岩畔(いわぐろ)道徳さん(49)は「アスリートファーストというキーワードに最も重要なのは良好な水面を担保すること」と強調。東京都の「海の森水上競技場」は彩湖より波が立ちやすい点などを挙げて「私の感覚だとどうしてアスリートファーストと言えるのか」と疑問を呈し、「スポーツのビジネスとしての要素も重要なのは理解するが、スポーツ界の環境を向上させる観点も取り入れてほしい」と訴えた。

 宮城県の「長沼ボート場」に関しては「分村の五輪を体験したが、やはり選手のモチベーションは下がると思う」と話した。

 戸田を練習拠点とする大学生からは「実際に風の影響で試合が中止になったことがあるので、水面環境が大事ということは納得できる」「彩湖に関する報道だけ他会場より少ない。このような機会がもっとあれば議論も変わったのでは」などの意見が出された。

 県は27日、庁内プロジェクトチームでまとめた試算を都に提出し、改めて彩湖での競技実施を要望する。同市選出の菅原文仁県議は討論会後、「明日県が提出する試算には、どの会場よりもアスリートファーストの意義が盛り込まれているはず。都知事には4者協議のテーブルに乗せる英断をしていただきたい」と話した。

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