産経ニュース for mobile

岡山大の佐野教授、米研究所へ 山中氏が上席研究員の再生医療の拠点

記事詳細

岡山大の佐野教授、米研究所へ 山中氏が上席研究員の再生医療の拠点

更新

 子供の心臓病の高度な手術や再生医療を中心に国内外で有数の実績を持つ岡山大心臓血管外科の佐野俊二教授(64)が早ければ年内にも退職し、米サンフランシスコのグラッドストーン研究所に移籍し研究室を持つことが分かった。

<< 下に続く >>

 同研究所は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の生みの親で、ノーベル医学生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授が1990年代に留学し、現在も上席研究員を務めるなど再生医療の世界的な拠点として知られる。岡山大や京大は「同研究所に日本人が研究室を持つのは、山中教授以来2人目ではないか」と説明している。

 これまで佐野教授は心臓病の女児から、心筋になる能力がある「幹細胞」を採取し、体外で培養して増やし、本人の心臓に戻して心機能を回復する世界初の治療を実施。先天性の心臓病を患う乳児への高度な外科手術にも度々成功してきた。米国でもこうした治療を担う。

 佐野教授は「米国は日本と比べて症例数も圧倒的に多い上、研究者を支える土壌も整っている。再生医療の発展に貢献したい」と意気込んでいる。

 佐野教授は、広島県福山市出身。岡山大医学部を卒業後、京大医学部講師や岡山大病院副病院長などを歴任。アジアを中心に手術や医療技術の指導を長年続け、昨年にはフィリピンの「グシ平和賞」を受賞し、ベトナム保健大臣表彰も受けた。