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熊本・水俣駅に「巨大竹籠」

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水戸岡鋭治氏がデザインした「水俣駅」のイメージ図(ドーンデザイン研究所提供) 第三セクター、肥薩おれんじ鉄道の水俣駅(熊本県水俣市)の駅舎が、工業デザイナー、水戸岡鋭治氏(67)のデザインによって全面改修されることが決まった。待合室に地元の伝統的な巨大竹籠「鰯(いわし)かご」を使った子供向けの遊び場を設置するなど「水戸岡ワールド」全開で、観光拠点として生まれ変わる。

 現駅舎は昭和27年、国鉄鹿児島線の駅として建てられた。その後、水俣駅は九州新幹線の部分開業(平成16年)に伴い、肥薩おれんじ鉄道に移管された。駅舎は増築や補修が重ねられたが、老朽化が目立つようになり、初の大規模改修が決まった。

 肥薩おれんじ鉄道は、駅舎改修を地域活性化につなげようと、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手掛ける水戸岡氏にデザインを依頼した。

 外観は土壁をイメージした明るいベージュを基調に、構内は高齢者や障害者が利用しやすいようにバリアフリーに心がけた。

 遊び心満載の水戸岡デザインの真骨頂は、待合室に発揮される。子供の遊び場として、水俣の伝統工芸「鰯かご」(高さ約2メートル)の特注品を設置する。鰯かごは、漁船の両側に取りつけ、カツオ漁の餌となるイワシを生きたまま運ぶ籠で、竹を使った実用竹籠としては世界最大とされる。また、カフェなども併設、お茶など特産品も販売する計画という。

 水俣市が掲げる「環境モデル都市」「日本の環境首都」に合わせ、屋根には太陽光発電用のパネルを設置する。電気は駅舎の照明などに使う。

 駅舎の改修は昨年11月に着工しており、3月20日頃に完成する。総事業費は約1億1400万円を見込んでおり、全額を環境省と水俣市の補助金でまかなう。

 市によると、水俣駅の平成25年度乗降客数は計18万8100人。肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」運行の影響で近年、水俣にも多くの観光客が訪れるようになった。西田弘志市長は「水俣の玄関口にふさわしい改修をし、新たな地域観光の拠点にしたい」と期待する。

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