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【平昌へ 支える人たち】(上)フィギュア宮原のトレーナー・出水慎一氏 美しい滑りへ臀部の筋力強化

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平昌へ 選手を支える人たち

(上)フィギュア宮原のトレーナー・出水慎一氏 美しい滑りへ臀部の筋力強化

平昌へ 支える人たち更新
宮原(右)のリハビリを支えてきた出水トレーナー(納冨康撮影) 1/1枚

 平昌五輪代表枠「2」を懸けた熾烈(しれつ)な争いを繰り広げるフィギュアスケート日本女子で、左股関節の疲労骨折から復活したのが宮原知子(関大)だ。実戦復帰までの約11カ月におよぶリハビリを支えたのがトレーナーの出水慎一さん(38)だった。

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 宮原の体が悲鳴を上げたのは、3連覇を果たした昨年末の全日本選手権直後だった。世界選手権などシーズン後半のすべての大会を欠場した。

 フィギュアではほぼ同じプログラムを1シーズン演じる。練習からジャンプ、スピン、ステップで同じ動作の繰り返し。体への負担も同じ場所に集中し、宮原は左股関節が限界を超えた。

 検査では、骨にも十分な栄養が行き届いていないことがわかり、再発防止のために食生活から見直すことに。春先は約1カ月、氷上に立つことすらできなかった。苦しいリハビリの時間を、二人三脚で支えた出水さんは元への回復ではなく、進化を目指した。

 キーワードは「臀部(でんぶ)の強化」だ。かつて元バンクーバー五輪代表の小塚崇彦さんを担当した際、遠征で目にした当時の世界王者だったパトリック・チャン(カナダ)の臀部の筋肉の盛り上がりに衝撃を受けた。「スケーティングは前の太ももを使うと、連動して股関節などにも負荷がかかる。お尻の筋肉を使えば、けがのリスクが低くなるだけでなく、美しい滑りにつながる」。出水さんは宮原のリハビリ中、臀部の筋力強化を徹底した。

 メニューは1日2時間、みっちり組まれた。出水さんが「普通の選手なら音を上げる」と話す厳しいトレーニングを、宮原は黙々とこなした。

 効果はてきめんだった。陸上でのジャンプ力が1・5センチ伸びたという。現在は氷上でジャンプするタイミングで臀部の筋肉を最大限に使えるためのトレーニングへと段階を上げている。これができれば、ジャンプにも高さが出る。

 宮原が「演技で観客の皆さんに感動を届けたい」と話していたことが印象に残るという出水さん。五輪の舞台での宮原の演技を楽しみに、21日に開幕する最終選考会の全日本選手権を見守る。(田中充)

                  

 平昌五輪開幕まで21日であと50日。4年に1度の大舞台に照準を絞り、汗を流すアスリートを支える人たちを紹介する。

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