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フィギュア本田真凜、驚異の「アドリブ力」 選曲トラブルでも堂々演技

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女子フリーの演技をする本田真凜=ダイドードリンコアイスアリーナ(代表撮影)
女子フリーの演技をする本田真凜=ダイドードリンコアイスアリーナ(代表撮影)
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 フィギュアスケートの東京選手権(8~11日、西東京市・DyDoアリーナ)で、女子の本田真凜(JAL)に珍事が起こった。女子フリーで、本番で使う予定だった曲とは別のCDを誤って提出、CDを差し替えることなく“即興”で滑り切った。それでも総合7位で東日本選手権進出を決める驚異のアドリブ力を発揮し、「次は正しいプログラムで」と苦笑いした。

 「まだドキドキしてます。みんなから(連絡が)来ました。やばすぎって」

 10日のフリー演技後、真凜が興奮冷めやらぬ表情で取材エリアに姿を現した。

 さかのぼること約20分前のリンク上。真凜が演技開始のポーズを取った後、流れてきた曲は、今季のフリー「ラ・ラ・ランド」ではなく、エキシビション用に3月に作ったレディー・ガガの「アイル ネバー ラブ アゲイン」だった。大会側に提出するCDを間違えたのだという。

 「最初、違う人の曲がかかったと思った。(審判に)言いに行こうとしたとき、自分の曲だと気づいた」

 真凜は審判に一声かけ、競技を中断させた。その間、リンクサイドで見守っていた本田武史コーチは女子更衣室に向かって猛ダッシュ。真凜の妹、望結(みゆ)を呼び、本来のCDを探してもらった。

 ただ、長時間の競技中断は失格につながる可能性もあり、真凜は「やるしかないと思った」とエキシビ曲で滑ることを決意。審判に再開を伝え、演技に入った。

 もともと、今大会は、9月下旬に右肩を脱臼した影響で、本調子ではない中で臨んでいた。ジャンプは大会当日に練習を再開したといい、前日のSPを9位で通過すると、フリーは3回転ジャンプを封印することを宣言していた。

 しかし、予想外の出来事に、その計画も吹き飛んだ。「ジャンプの位置とかスピン3つやらないといけないとか、ジャンプ7個で…とか。頭がいっぱいだった」と振り返る。

 コースに入ったときに思いついたものを入れ込んだといい、3回転ジャンプを2本成功させるなどし、終始冷静な演技で93・66点を記録した。全日本選手権出場が懸かる東日本選手権(11月5~8日、甲府市)に駒を進め、「いやあ、もう本当にどうしようって思って。点数が出てよかったです」と安堵(あんど)した。

 リンクサイドに戻ってきたときには、既に演技が始まっていたという本田コーチは、「アドリブで滑り切ったのは驚き」としつつ、「しっかりしないといけないところは、しっかりしないと」と苦笑いした。

 「次の目標は、間違った曲を出さないことと、けがを治すこと」と真凜。次戦は、万全の状態での「ラ・ラ・ランド」に期待したい。

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