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スポーツクライミング界のエースも太鼓判 パリ五輪期待の次世代クライマー

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スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップで4位に入った川又玲瑛
スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップで4位に入った川又玲瑛

 スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップ(JC)の決勝が9日、東京・駒沢屋内球技場で開催された。男子は決勝に進出した6人中5人が昨年の決勝進出者とは違う顔ぶれで、若手の台頭が目立った。中でも4位に入った16歳の川又玲瑛(れい)(栃木・宇都宮南高)は、エースの楢崎智亜(TEAM au)が「一緒に登った感覚で『今年来るだろう』と思っている」と太鼓判を押す伸び盛りの若手クライマーだ。

 大会は、2018年の世界選手権を制した原田海(日新火災)が優勝、楢崎智が2位に入り、最後は実力者が力を見せつけたが、川又が4位に入ったほか、19歳の小西桂が5位、16歳の佐野大輝が6位と、10代の選手も健闘した。川又について、楢崎智は「元々、強いと思っていたので(決勝に)きても驚かなかった。もう少し体が強くなったら怖い存在になる」と指摘する。

 川又は楢崎智と同じ栃木県出身。小学2年生の時、スポーツクライミングが取り上げられたテレビ番組を見て「面白そう」と競技を始めた。「課題が無限にあって、難しい課題をどんどん攻略するのが好き」と魅力を語る。

 持ち味はホールド(突起物)の保持力。ジムでひたすら登ることで身に付けた。放課後、家から車で約10分の場所にあるジムで、毎日約4時間、練習をしているという。昨季からはボルダリングのワールドカップ(W杯)にも参戦。モスクワ大会では決勝進出を果たした。

 ボルダリングJCの準決勝では4課題中3課題を完登してトップ通過。4課題で行われた決勝では1課題目を完登したものの、2課題目以降、攻略できず、表彰台を逃した。「2課題目をひきずってしまった」と悔しさをにじませた。

 同郷の楢崎智は憧れの存在でもある。決勝の舞台で争い、「一緒にオブザベーション(課題の下見)ができただけでもすごくうれしかった」と言いながらも、「本当は勝ちたかった」と負けん気の強さも垣間みせた。間近で世界王者の戦いを見て「決めるところは、一撃でしっかり決めるところがすごい。課題が登れなくても『次、次』と前向きで、気持ちの持っていき方もすごいと思った。見習いたい」と刺激を受けた。

 2024年パリ五輪は、ボルダリングとリードの複合で実際される見込み。「今はボルダリング中心だが、これからは、リードも少しずつ取り入れていこうと思う。(パリ五輪は)狙っていきたい」と力強く宣言した。

 また、同大会5位の小西は慶大に在学中。昨年11月、インドネシアのボゴールで開催されたクライミングアジア選手権のボルダリング男子でシニア大会初優勝を飾るなど着実に実力をつけてきている。6位の佐野は、国際大会の経験はないが、JCの出場権をかけて昨年10~12月にかけて行われた「ジャパンツアー」(全6戦)を5位で通過するなど急速に力をつけた。将来、楽しみな若手が出てきた。(運動部 神田さやか)

 【ボルダリング】

 高さ5メートル以下の壁に設定された課題(コース)を制限時間内に攻略できるかを競う。トップ(最上部)のホールド(突起物)を両手でつかめば、クリア(完登)。到達点やトライした回数も勝敗を左右する。知力や空間把握能力が必要となる。

 【リード】

 6分の制限時間内に高さ12メートル以上の壁を登り、到達した高さを競う。選手はロープを「クイックドロー」と呼ばれる器具に掛けながら登る。途中で落ちた場合、その地点が記録となり、再トライはできない。持久力が必要となる。

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