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【花田紀凱の週刊誌ウオッチング】〈758〉人の姿がほとんど消えた北京

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 北京駅でマスクを着用した市民=2月2日(共同)
 北京駅でマスクを着用した市民=2月2日(共同)
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 表紙いっぱいのコロナウイルス拡大写真は不気味だ。

 『ニューズウィーク日本版』(2・18)、14ページの大特集「新型肺炎 どこまで広がるのか」は、今週の週刊誌でいちばんタイムリーな企画。他誌も少しは見習ってほしい。

 「新型コロナウイルスは人類への警鐘だ」

 「一党独裁の病巣が感染拡大を助長する」

 「北京は不気味に静まり返る」

 「新型肺炎治療を漢方に頼る危うさ」

 「ワクチン実用化は近づいているのか」

 「ウイルスより危険な差別という病気」

 6本の特集、どれも読み応えがある。

 〈北京の常住人口は2154万人。東京の約1・5倍が暮らす大都市だ。なのに、人の姿がほとんど消えた。道路にも、バスにも、ショッピングモールにもいない。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)のときを含め、20年以上この街に暮らしてきたが、こんな状況は初めてだ〉

 齋藤じゅんこさん(ジャーナリスト)のリポートだが、日本の新聞の北京特派員たちはなぜこんな現状を伝えないのか。

 全体的に参考にすべき点が多々あったが唯一、トップの「人類への警鐘」リポートで、以下の記述は納得いかない。

 〈SARSの経験を持つ中国は今回、いち早く人への感染を把握し、発生の初期段階で情報を公開し、対応の透明性を高めた〉

 「一党独裁-」の中で、ミンシン・ペイ氏(クレアモント・マッケンナ大学教授)もこう言っている。

 〈初動のまずさは一目瞭然〉〈当初、市当局の対応は不十分〉〈感染拡大に警鐘を鳴らそうとした医療従事者を、警察に捜査させて黙らせようとした〉

 で、『週刊文春』(2月20日号)を開くと、右柱が「安倍首相も怒った『不倫審議官』-」、左柱が「『鈴木杏樹さんを許さない』妻貴城けいが悲痛告白」。右も左もフリン、フリン。嘆息するしかない。  (月刊『Hanada』編集長)

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