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【柴門ふみの人生相談】不倫した夫 もう一度信じたい

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相談

 41歳女性、会社員です。結婚10年目、主人は過去に2回、不倫をしました。子供と自分の先行きを考えて離婚するつもりはありません。主人も二度と同じ事はしないと言っています。

 ただ、また不倫されて傷つくことに不安を感じており、主人が少しでも怪しい言動を見せると、徹底的につきとめようと携帯電話をチェックしたり、本人を問い詰めたりしてしまいます。なかなかトラウマから解放されず、自分の性分的にも白黒つけたいタイプなので平常心を保てません。

 今後主人を信用できるようにするためには、お互いどんなふうに接するように心がければよいのでしょうか? 私のトラウマはいつか解消するのでしょうか?

回答

 不倫の相談は、よく受けます。そこで私が得た感想は、浮気する男は一生浮気をやめない、そして妻は一度の浮気でも一生許さない、ということです。

 浮気を繰り返す男は浮気でしか味わえない快楽を脳に刻んでいて、それを絶対に手放したくないのです。アルコール依存やギャンブル依存に近いと言えるでしょう。浮気依存症と呼んでもいいのではないかと思います。

 ご相談のケースも、10年で2回不倫しているのですから、依存症に近い危険レベルだと思います。「二度と同じことはしない」と言って、すでに2回しているのですから、推して知るべしではないでしょうか。

 相談者の方は「離婚しない」と決めているのですね? だったら「二度としない」と約束させるより「バレないなら浮気をしてもいいわよ」と言って携帯チェックも、相手の行動を問い詰めるのもやめる方がいいと思います。チェックしても、しなくても浮気をするのなら、チェックしない方が妻はずっと心の平安を保てます。

 私の知っている浮気夫で浮気がバレ、以後毎晩2週間にわたり妻から「彼女に喋(しゃべ)った愛の言葉と、彼女との性行為の一部始終をすべて喋れ」と責められ続けたというのがあります。さすがにこれには懲りた、もう二度と浮気はしないと彼は言っていましたが、それでも喉元過ぎればまたやるだろうな、と私は思っています。

 島尾敏雄の『死の棘(とげ)』は、夫を責める妻をさらに尖(とが)らせて突き詰めていった文学です。相談者の方は一度読んでみてはいかがでしょうか。夫に浮気された妻はみな、突き詰めればヒロイン・ミホになる可能性があります。できればご主人と一緒に読むといいでしょう。ミホになりたくなければ、見えない時間を詮索しないことです。

回答者

柴門ふみ 漫画家。昭和32年生まれ。代表作は講談社漫画賞の「P.S.元気です、俊平」のほか、「東京ラブストーリー」「恋する母たち」(ともに小学館)など。近著に「そうだ、やっぱり愛なんだ 50歳からの幸福論」(角川文庫)など。故郷の徳島市観光大使も務める。

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