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【政界徒然草】元同僚対決、元閣僚へ野党が刺客…次期衆院選の注目選挙区は

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JR東小金井駅前で街頭演説する自民党の長島昭久衆院議員=1月6日、東京都小金井市
JR東小金井駅前で街頭演説する自民党の長島昭久衆院議員=1月6日、東京都小金井市

 年内にも次期衆院選があるとの見方がある中、永田町では早くも注目選挙区が話題になっている。自民党の派閥間の公認争いや元同僚対決、辞任した元閣僚への刺客など、ドラマを生みそうなケースばかりだ。

「菅降ろし」因縁の対決

 屈指の注目区は東京18区といえるだろう。旧民主党政権で防衛副大臣などを歴任し、昨年6月に自民党に入党した長島昭久衆院議員と、立憲民主党の菅直人元首相が激突するのだ。

 長島氏はこれまで同21区で当選を重ねてきたが、自民党入りへのケジメをつけるため、選挙区を返上した。1月6日には、初陣として新選挙区となる東京都小金井市のJR東小金井駅前に立ち、「この地域では新参者だが、骨を埋める覚悟だ」と訴えた。ただ、名刺を受けとる人は少なく、国替えの厳しさを物語るスタートとなった。

 一方の菅氏は、過去に18区で、自民党の土屋正忠元衆院議員と激烈な「土菅戦争」を繰り広げてきた。平成24、26両年の衆院選は選挙区で落選し、比例代表でギリギリ復活当選。前回の29年衆院選は約1千票という僅差で選挙区を制した。

 長島氏は、菅内閣で防衛政務官を務めたこともあるが、東日本大震災への対応を批判して退陣を求めるなど「菅下ろし」を主導したメンバーでもある。因縁の対決はどちらも負けられない。

二階、岸田両派の公認争い

 自民党の二階派(志帥会)と岸田派(宏池会)の間で公認争いが激化しているのが静岡5区だ。

 「東京五輪の年におそらく解散・総選挙がある。政治生命をかけた戦いをやらなければならない」

 昨年12月29日、旧民主党出身の細野豪志元環境相は静岡県富士市での街頭演説で、支援者約70人を前にこう意気込んだ。

 細野氏は昨年1月、入党に向け無所属のまま二階派に特別会員として入会。これまで、「非自民」の立場で政権交代を訴えてきた立場を逆転させただけに、今では1万軒を戸別訪問するなど支持をつなぎ止めようと懸命だ。

 細野氏と競合するのが、静岡5区で議席を争ってきた岸田派の吉川赳衆院議員=比例東海=だ。吉川陣営は「党の公認は当然、選挙区で公認を受けてきた吉川氏だ。そんなに細野氏がかわいいなら、二階俊博幹事長が地元の和歌山に連れていけばいい」と憤る。

 昨年11月、二階氏が細野氏のパーティーで直接支援を求めた際には、岸田派や党静岡県連が猛反発した。

 しかし、吉川氏は選挙区で3回連続で細野氏に敗れている。吉川氏の後援会関係者は「今度こそ細野氏に勝つための態勢を作っている。ただ、最悪、比例復活さえすればいい」と複雑な胸の内を明かす。

立民が元閣僚に刺客

 立憲民主党が虎視眈々と議席を狙うのが、東京9区と千葉8区だ。

 東京9区は、公設秘書が地元の支援者の通夜で香典を渡したとして、公職選挙法違反疑惑が指摘される菅原一秀前経済産業相の地盤だ。立民は刺客として、元朝日新聞記者の山岸一生氏を送り込む。

 菅原氏は、週刊誌報道を受けて昨年10月25日に経産相を辞任した。今国会が召集された先月20日には、久々に国会へ登院し、記者団に「一からしっかり出直して精進していきたい」と語った。しかし、肝心の疑惑に関する問いには、告発状が出ていることなどを理由に直接答えず、説明責任を果たしたとはいい難い。

 一方の山岸氏は、都内の名門中高一貫校から東京大学法学部卒業という華やかな経歴を持つ。昨年7月の参院選東京選挙区(改選数6)に出馬し、約50万票を獲得。当時は次点で落選したが、菅原氏にとって脅威となるに違いない。

 千葉8区は、東日本大震災に絡む失言で事実上更迭された桜田義孝元五輪相と、野党系の無所属衆院議員のグループ「無所属フォーラム」を率いる岡田克也元外相の秘書を19年務めた本庄知史(さとし)氏が対決する。

 岡田氏は、自身のブログで本庄氏を取り上げ「私が政治家として重要な判断をするにあたり、しっかりとした情報収集や適切なアドバイスをしてくれるなどまさしく右腕でした」と評価する。

 「自分でパソコンを打つことはない」が「判断力は抜群」などと国会で珍回答を続けた桜田氏と、「原理主義者」と呼ばれる岡田氏の右腕との対決も注目を集めそうだ。

(政治部 広池慶一)

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