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臨終前も「自己決定」できる暮らしを 日本ホスピスホールディングス 高橋正社長

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インタビューに応じる日本ホスピスホールディングスの高橋正社長=東京都町田市(三尾郁恵撮影)
インタビューに応じる日本ホスピスホールディングスの高橋正社長=東京都町田市(三尾郁恵撮影)

 終末期や難病患者のケアを行うホスピスを手掛ける専門業者「日本ホスピスホールディングス」(東京)が業容を拡大している。平成29年の設立以来、関東、中部地方に拠点を増やし、今年は西日本にも進出する。人手不足の中でも看護師の応募倍率が高いというホスピスの可能性について、高橋正社長(58)に聞いた。(織田淳嗣)

 --なぜホスピスの専門会社を

 「もともと自分は建築士。介護保険が始まった平成12年に勤務先の建設会社が介護子会社を設立し、社長に就任した。当初は赤字が続いていたが、その後黒字化した。契機は、認知症患者向け、みとり、それぞれの専門施設をつくったこと。利用者の状態にあわせ、会社の中でサービスが完結できる仕組みだ。この会社は後に譲渡されたが、世の中のみとり施設の少なさや、病院の多くが利用者向けの設計になっていないことを感じる機会となり、創業のきっかけになった」

 --介護とみとりは別物だったか

 「老人ホームは医療の緊急性が少なく、看護師は定年後や子育て期の人が多いのが実態。しかし、その業務の延長でみとりを考えると、看護師の負荷が途端に大きくなり、施設は成り立たなくなる。介護は元気になってもらうことに価値を置くが、みとりは死を見据えたソフトランディング。違うスキルが求められる」

 --看護師の人材確保は

 「会社全体で600人の従業員がおり、看護師は300人。東京都町田市の施設は20室あり、看護師は15人いる。普通の施設では考えられない手厚さが実現している。やりがいを求めてホスピスが選ばれているのだと思う。病院では1人の患者に寄り添いたいと思っても忙しくてできない。看護師の待遇は病院並みで、民間企業なので時短勤務もできる。結果、募集に対して3~5倍の看護師が集まっている」

 --施設の利用料金は

 「保険を使い、基本は月々20万円が目安になる。ただ、東京都内は地価が高いため30万円、40万円が目安になっている施設もある。また、一部だが生活保護受給者も受け入れている」

 --医師や看護師らスタッフが家族同然に付き添う「職業家族」が特徴だ

 「利用者が施設での暮らしの中で『自己決定』できることが大切。世の中の施設では利用者に与えられる情報も少なく、できることも少ない。そこで家族と同じ目線で引っ張れる人が必要になる、という考えからだ。東京都府中市の施設では、自費のサービスにはなったが、難病の利用者が看護師と介護士の『職業家族』に、付き添われて孫の結婚式に出席することができた。また、病院で食事ができなかった人が、施設では看護師の付き添いで食事ができるようになっていることも『自己決定』だ」

 --今後の展開は

 「現在関東に8、中部に6の施設があるが、今年は関西に進出し、神戸に1つ設立する。ほかに関東3、中部1の計5カ所だ。かつては“医療の敗北”としての死が多かったが、90歳、100歳を超えて人が生きる時代。病院で医者任せにしていたら幸福な死が訪れるというのは幻想だ。これから『多死社会』を迎えみとり施設の不足が深刻化するのは大都市。団塊の世代が亡くなっていく。自治体と連携のしやすい大都市に優先順位をつけて展開したい」

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