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【入試最前線】2020(9)女子大の人気復権 良妻賢母からキャリア志向へ

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来年度に3学部を新設するなど、大学改革を進める武庫川女子大学
来年度に3学部を新設するなど、大学改革を進める武庫川女子大学

 女子大の人気が復権している。昨年度入試では首都圏の女子大の多くで志願者数を増やしており、複数の女子大が経営系学部を新設するなどの新しい動きも。かつては“良妻賢母”になるための教養を身につけるといった意味合いが強かった女子大が、企業などの即戦力として女性が活躍するための実践的な学びの場に変わりつつある。

トップ10に3校

 女子大は減少しており、4年制女子大は平成10年の98校から29年の77校に(武庫川女子大学教育研究所調べ)。女子短大となるとさらにその減り幅は大きく、かつては「役目を終えた」とする見方もあった。

 しかし近年は志願者数が増加。背景には、国が進める「定員管理の厳格化」がある。入学定員を一定以上超過した私立大に補助金を出さない制度で、各私大は合格者数を抑えるようになった。受験関連書籍などを出版する「大学通信」常務取締役の安田賢司さんは「(定員の少ない)難関私大を避けて女子大を選択する女子が増え、昨年度は多くの女子大が志願者数を増やしたようだ」と指摘する。

 また、同社の「実就職率ランキング」でもトップ10に3校の女子大が含まれており、就職面での面倒見の良さも評価されているとみられる。

経営系学部、各大学で新設

 女子大が積極的に取り組む改革も功を奏している。

 女子大としては日本一となる学生数約1万人の武庫川女子大もつい数年前、志願者数減少の危機に見舞われていたが、改革を続け、ここ数年は志願者数を増やした。今年4月には経営学部を新設する予定で、同大副学長の山崎彰さんは「女性の働き方を型にはめる良妻賢母の時代から、女性の持つ能力を生かす世界が広がっている」と話す。

 各国の男女格差を比較した世界経済フォーラムの「ジェンダー・ギャップ指数」(2019年版)で、日本は153カ国中121位と過去最低の水準だった。政界や経済界でトップに立つ女性の少なさが際立っており、「自ら切り開く力を持つ女性が育っていかなければ社会は変わらない。自らの一生を鮮やかに描ききる力を持つ女性を育成したい」と山崎さん。大学では各業界の先頭で活躍する女性を招いて講演を行うなど、「学内に女子しかいないからこそ、社会に出たらジェンダーギャップがあるということを教えていく。女子大ならではの取り組みに引き続き力を入れていく」という。

 女子大に経営系学部を設置する動きは全国にあり、共立女子大も今年4月、ビジネス学部を新設する予定だ。安田さんは「これまでになかった学部が女子大に新設されて、女子学生の選択肢は広がっている。女子大人気は当分続く」とみている。   =(10)に続く

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